ZAITEN
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2006年10月30日
シュレッダー

苦麗夢所長
さっそく、クレームに関しての連絡が入ったぞ、駄田くん。大きな社会問題に発展した案件じゃ、こころして分析せんとな。

駄田研究員
ハイ。シュレッダーの案件ですね。小さな子どもの指の切断事故が相次ぎましたぁ。でも所長ぉ、こう言ってはなんですがぁ、ここ数カ月は目立った報道もなくぅ、経産省やメーカーの注意喚起が徹底されたのではぁ。……いまさら感が漂いますよぉ。

苦麗夢所長
バぁッカも〜ん! メーカーが消費者に注意を喚起するのは当たり前。そもそも事故が起きること自体が問題じゃ。事故を風化させたらいかんのじゃ。心しておかないと、形は変われどまた、同様の事故が起きるぞ。しか〜も、その判断を報道の多い少ないでしたらいかんぞ。10月20日に、経産省は追加調査を発表しとる。きちんと見ておけ。

駄田研究員
ホントだぁ。発表してるぅ〜。(http://www.meti.go.jp)

苦麗夢所長
それによれば、12歳以下の子どもの事故は、12件が新たに判明。しかもそのうち2件は指を切断してしまうほどの大事故だったんだぞ。

駄田研究員
その問題を踏まえたクレームというわけですねぇ。

苦麗夢所長
そう、本来なら、購入者をきちんと探し出し、対応するくらいの細心の対応が求められて当然。ところが…。今回のクレーム対象企業は、大阪に本社を置く事務機器メーカーのナカバヤシ。

駄田研究員
ナカバヤシはぁ、リコーの16件、明光商会の7件についで事故が多いじゃないですかぁ。5件の事故すべてが子どもの被害で、うち3件は切断事故にまで至ってると報告されていますぅ。

苦麗夢所長
そう、そのナカバヤシは、対象機である「NSE-501CN」「NSE-101CS」については出荷停止とした。つまり、機種に問題があったと認めたと捉えられてもおかしくない対応をしたわけだ。

駄田研究員
それならぁ〜、もう売っちゃった同機種はどうするのぉ。

苦麗夢所長
無償で安全対策部分を取り付けてくれるということさ。

駄田研究員
あ〜、よかったぁ。これで安心ですね、所長。

苦麗夢所長
バッカも〜ん!それでことが済んだら当研究所へ話など来んわ、たわけ。
Aさんは、その「NSE-501CN」のシュレッダーを使用していた。ちいさなお子様を抱えるが幸い事故は起きていないものの、万全を期するために、ナカバヤシへとフリーダイヤルを回したんだ。

駄田研究員
それで、どうなりました。きちんと処理されたんでしょ。

苦麗夢所長
どこの企業も同じだが、何度かけてもつながらないフリーダイヤルを根気強く鳴らしたが、てんで埒があかないため、広報部へかけ直したんだ。その担当者にフリーダイヤルのつながらない状態に文句を言った後、安全対策部品の取り付けを依頼した。

駄田研究員
HPに出ているとおりですね。タダで、投入口に安全バー(金属)を取り付け、投入口の隙間を狭くするんでしょ。(受け売りだけど…)

苦麗夢所長
シュレッダーってかなりの重量がある上に、精密機械でもある。梱包もきちんとしなくてはならない。そこで、その広報担当者に梱包については、ナカバヤシ持ちか、自己負担かと尋ねたところ、はっきり、自己負担だと。その上、梱包にも気を遣ってほしい、重かろうと家には取りに来てはくれないということだった。

駄田研究員:
それじゃ、女性ではとてもじゃないが、ムリですよ。

苦麗夢所長
Aさんは男性だが、それでもご苦労な話だな。結局、Aさんはその電話を切り、1週間後に電話をしなおした。フリーダイヤルに今度は3度でつながった。同じ話をすると、梱包のためのダンボールは送ってくれるとのこと。先日の広報マンとはえらい違いだったという。

駄田研究員
でも、きちんと処理ができてよかった。

苦麗夢所長
まずつながらないフリーダイヤル。社会問題化しているということを考えると、一時的にでも回線と担当者を増員すべきだ。本当につながりにくいのか。

駄田研究員
そうくると思って本日電話をかけてみました。午後からなんですが、2:50つながらず、3:25、3:55、4:12とつながりません。ようやく、4:40につながって、担当者の人数と回線を尋ねたところ、2回線を3人で担当しているとのことでした。

苦麗夢所長
それに広報マンの態度がいかんな。Aさんの話を聞くかぎりでは、最初からAさんをクレーマー扱いしているようにも聞こえた。そうでないかもしれないが、そう取られないように気をつけないといけない。

2006年10月25日
2006年11月号「周辺調査」

やぁ、みなさん、当クレーム研究所へようこそ。

開所宣言では自己紹介もままなりませんでしたが、所長を務めます「苦麗夢かいじ」です。“くれいむかいじ”と読みます。クレームを研究し続け苦節30年。ようやく発表の場を得ることができました。これもひとえに、私自らの日々の努力の賜物と感じております。
えっ、支える周りの人の尽力があったからこそですって? 
・・・早速のクレームありがとうございます。もちろんでございます。ひとりでは到底できる研究ではありません。みなさんのクレームあっての、この苦麗夢でございます、ハイ。そのみなさんの力を借りながら、今後、精力的に研究を重ねてまいります。「クレームのない平和な社会」――。そんな社会の実現が当研究所の究極的な目標です。

前説はこれくらいにしてと。さて、みなさん。社会生活を営んでいる以上、誰しもが体験したことがありますでしょ、嫌〜な思い。正論を言っているのに、「目的は何だ!」と、あたかもカネ欲しさにゴネてるんだろう的な、蔑んだ目で見られたことありませんか?
そうです、そんなあなたは、相手方から見れば、立派なクレーマーです。
だからどうしました。気にしない、気にしない。正論おっしゃってるんでしょ。カネが目当てでゴネたのではないんでしょ。それなら自信を持ってください。
それでもナットクできなければ、当研究所の基本ともなる本誌の「クレーマーズ・レポート」にご一報ください。きちんと取材をし、そのクレームが「嫌がらせ」なのか、「正論」なのか、はっきりさせてみせましょう。

もちろんその取材経過と結果は、本誌で掲載していきます。
ちなみに第1回目となった10月号では、録画した番組が突如消えた「東芝・HDDレコーダー」についてのクレームが題材でした。もう目を通していただけましたでしょうか?
子供さんに頼まれて保存しておいたアニメ番組が突如、消えてしまうという世にもおぞましいミステリー。
詳しくは本誌を。おっと、すでに11月号が書店に並んでますので、お手数ですが、当HPトップからご注文を。

そして当研究所では、優秀な部下である「駄田こねる」君とともに、本誌での案件はもちろん、クレームに関することを多角的に分析。あらゆる角度から研究していきますので乞うご期待。

ところで本誌11月号の「クレーマーズ・レポート」はもうお手元に?
まだの方に、ざっと説明いたしますと――。
品川プリンスホテルの地下駐車場を利用されたAさんが、出庫で精算しようとしたら1万円札が使えなかったということでクレームをつけた時の話です。Aさんの主張によれば、それでなくとも高いホテルの駐車場の精算機で高額紙幣が使えないのはサービスの不備であるということなんですね。
どう思われます? 本誌編集部の判断は本誌をお読みいただくとして、実際、品川駅周辺の駐車場事情、他のホテルの駐車場事情を調査した上で、分析してみましょう。
ここでは、私の右腕となる有能な部下に手伝ってもらいます。

では、部下の「駄田こねる」(だだ・こねる)君に調査結果を公表してもらおう。駄田くんいーね。

駄田研究員
ハ〜イ、所長ぉ。
まず、品川駅周辺の駐車場を調べてみましたぁ。
JR品川駅の東側、つまり品川プリンスホテルと反対側は、最近オフィスビルの建設ラッシュで、それにともなって区営の駐車場が充実しておりまぁ〜す。具体的に言いますとぉ、港南口はぁ、キヤノンSタワー、三菱重工ビル、太陽生命品川ビル、ホテルも入るイーストタワー、さらには品川インターシティがあるんですぅ。それら高層ビルを結ぶ状態で、港区立品川駅港南口公共駐車場があるんですよぉ。収容台数2600台を誇る地下駐車場は日本最大級ともいえますぅ。
所長のボロクルマ、いえ、味のあるモダンなクラッシックカーだって、堂々と停めることができます。
ところが、品川プリンスホテル側。目の前に第一京浜が走る高輪口となるとぉ――。公共的な駐車場、それがないんですよぉ。駐輪場はありました。所長のクルマ、チャリ並みのスピードしか出ませんが、そこには停められません。
つーまーりぃ、高輪口でクルマを停めるなら周辺の民間施設を探すか、いくつかのホテルの駐車場を利用するしかないってことなんですぅ。
そうなるとぉ、高輪口のホテルは、だまっていても駐車場にクルマが吸い込まれるから、ドル箱商売ってことになるんですよぉ。

苦麗夢所長
言われてみれば、休日ともなると、品川プリンスホテルの駐車場に入庫するためのクルマが長い列を作っているのを何度も目撃したことがある。ボウリング場や、映画館、レストラン…、最近では水族館やアトラクションもできて、それこそ一大娯楽地となっているからな。
しかし、アトラクションができても駐車場が広くなったなんて聞かないな、もっとも広大なスペースを使用する駐車場用地を早々、確保することなど、都心では不可能に近いからね。
そのため、同ホテルのHP内アクセス案内では、駅からの徒歩を勧めている。
〈駐車場には限りがございますので、混雑により長時間お待ちいただくことがございます。品川プリンスホテルは、品川駅より徒歩2分とアクセスが大変便利ですので電車・バスをご利用ください。〉

駄田研究員
それでもですね、所長ぉ。品川プリンスホテルの駐車場って、700台が収容できるんですぅ。近隣施設の中でも一番の広さを誇っているんですよぉ。

苦麗夢所長
んなこたぁ、当たり前だっていうの。他では見られない、集客力の高い施設を充実させてんだから、一番大きな駐車場があって当然だ。それなら料金と、サービスはどうなってるんだ。

駄田研究員
品川駅高輪口の主なホテルはぁ〜、品川プリンス、高輪プリンス、新高輪プリンス、メリディアンパシフィック東京くらいでしょうかぁ。最初に断っておきますがぁ、宿泊者はどこのホテルも駐車場料金は無料でぇ〜す。
高輪プリンスは50台程度の駐車場スペースで、しかもいま改装中なため、30台しか収容できません。レストランなど施設を利用した際、その代金が2000円以上なら3時間まで無料となります。施設を利用しないとなると、30分、400円ですぅ。
新高輪ホテルは屋外の駐車スペースで60台。加えて、パミールという宴会場に併設する駐車場が地下にありまして、そこには600台入ります。サービスについては高輪プリンスとおんなじですぅ。
京急が運営するメリディアンパシフィック東京は施設、レストランを利用すると駐車場代は無料になりますぅ。利用しませんと、1時間600円、20分ごとに200円が加算されます。
品川プリンスでは、さっき言いましたとおり、700台収容で、施設利用5000円で3時間まで無料となりまするぅ。利用しないと30分、500円です。

苦麗夢所長
近くにコインパーキングはないのか。

駄田研究員
周辺をくまなく歩いたわけではありませんが、大手のタイムスでみますと、第一京浜を田町方向へ行くと、7台分入る「高輪第14」と、高輪東武ホテルの裏手、駅からはちょっと離れますが、14台のスペースのある「高輪第18」でしょうね。料金は「高輪第14」が8時〜22時で20分200円、22時〜8時で30分100円。「高輪第18」は8時〜22時で15分100円、22時〜8時で60分100円ですぅ。
でもホテル側からすれば、セキュリティの面もサービスに入ってますからね。一概には比較できないのではないでしょうか。

苦麗夢所長
たしかにそうだ。レストランなど利用すれば割引にもなるしな。だがな、コインパーキングはインターネットを利用して空スペース情報もわかるなど、企業努力もみられるんだ。セキュリティの面とはいうが、品川プリンスの地下駐車場には係員の姿なかったぞ。係につながる電話機がおいてあるだけ。
Aさんが問題にしている高額紙幣を使えるか否か。他のホテルはどんな状況かね。

駄田研究員
品川高輪口周辺でいきますとぉ、メリディアンパシフィック東京は1万円札使えますが、高輪、新高輪の両プリンスホテルは使えませんよ。

苦麗夢所長
品川以外ではどうだ。高額紙幣は使えるのか。

駄田研究員
ざっと調べただけですが、こんな感じになりましたぁ。

 ニューオータニ           ○
 帝国ホテル             ○
 パレスホテル            ○
 赤坂プリンスホテル        ×
 ホテルオークラ           ×
 東京プリンスホテル        ○
 京王プラザホテル         ○
 フォーシーズンズホテル椿山荘東京  利用者は無料
 東京ドームホテル         ○
 グランドハイアット東京       ○ (バレー方式で対面精算なので)
概ね、高額紙幣は大丈夫ですよぉ。

苦麗夢所長
やはり、ホテルの駐車場ってのは、高額だという意識は一般的だし、その分付加価値が付いているとは言いたいだろうな。それなら、即刻、高額紙幣の使える精算機を導入するべきだな。

駄田研究員
本誌の取材に対しては、品川プリンスも高額紙幣が使えるようになったと言っておりましたぁ。系列ホテルも順次、対応していくとのことですよぉ。

苦麗夢所長
高輪プリンスに聞いたのが9月26日、品川プリンスが高額紙幣対応機に入れ替えたのが、8月5日だという。目と鼻の先にある同系列ホテルだぞ、2ヶ月近くときが経った。それだけ時間がかかる問題かどうかは知らないが、その間、毎日利用者はいることは間違いない。それをどう認識しているか、だな。

開所宣言

消費者に寄す
ZAITEN「クレーム研究所」設立に際して

ZAITEN「クレーム研究所」所長

クレームは万人によって解決されることを自ら欲し、苦情は万人によって共有されることを自ら望む。かつては消費者を愚昧ならしめるためにクレームが最も狭き「お客さま相談室」に閉鎖されたことがあった。今やクレーム情報と苦情情報とを企業の独占より奪い返すことはつねに進取的なる消費者の切実なる要求である。ZAITEN「クレーム研究所」はこの要求に応じそれに励まされて生まれた。それは生命ある不朽のクレームを企業のお客さま相談室と一部消費者センターとより解放してWEB上にくまなく公開し消費者に伍せしめるであろう。近時インターネットの流行を見る。そのWEBサイトの乱立はしばらくおくも、後代にのこすと誇称するホームページがその編集の万全の用意をなしたるか。千古の情報の公開企図に敬虔の態度を欠かざりしか。
このときにあたって、ZAITEN「クレーム研究所」は自己の責務のいよいよ重大なるを思い、従来の方針の徹底を期すため、すでに数年以前より志して来た計画を慎重審議この際断然実行することにした。吾人は範をいずれにもとらず、古今東西にわたって製造、サービス等業種のいかんを問わず、いやしくも万人の共有すべき真に消費者情報的価値のあるクレームを簡易なる形式において逐次アップし、あらゆる消費者に須要なる消費生活向上の資料、企業のお客さま対応批判の原理を提供せんと欲する。このホームページは逐次更新の方法をとるがゆえに、閲覧者は自己の欲する時に自己の欲するクレーム情報を各個に自由に選択することができる。閲覧に便にして無料閲覧を最主とするがゆえに、外観を顧みざるも内容に至っては厳選最も力を尽くし、従来の『財界展望』『ZAITEN』の特色をますます発揮せしめようとする。この計画たるや世間の一時のネットブームなるものと異なり、永遠の事業として吾人は微力を傾倒し、あらゆる犠牲を忍んで今後永久に継続発展せしめ、もって「クレーム研究所」の使命を遺憾なく果たさしめることを期する。企業の対応に憤り対応の改善を求むる消費者の自ら進んでこの挙に参加し、希望と忠言とを寄せられることは吾人の熱望するところである。その性質上批判を受けること多きこの事業にあえて当たらんとする吾人の志を諒として、その達成のため世の消費者とのうるわしき共同を期待する。

二〇〇六年九月


……と、まあ、岩波文庫創刊の辞に範を取り、設立を高らかに謳い上げた当研究所。当研究所の設立趣旨を平たく言いますと、皆さんがこれまでに一度は出会ったことがある「許せない企業の顧客対応」を紹介、解決していこうというものであります。
 現在、業種を問わず企業は顧客対応をさらなる商品開発、サービス向上に反映させようと日夜努力しております。即ち、「顧客対応イコール顧客開発の機会」というわけです。
 しかし、未だ顧客を顧みない対応が多いのも事実。売ったら売りっぱなし……こんなこともしばしばです。
 そこで、当研究所は皆さんの「クレーム」を広く求めます。収集したクレームは厳選のうえ、所長である吾輩と助手が解説、解決の糸口を探っていきます。
 消費者諸子、クレーム情報を当研究所へ寄せられんことを期す!


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