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靴のサイズ違い

苦麗夢所長:
今回のお手紙は、3年前のちと古いクレームになるが、よくあるサイズ違いの話だ。

駄田研究員:
靴ですね。ハイハイ、右足だけ試して、そのまま購入して、ウチに帰って箱を開けてみたら右足と左足のサイズが違ってたなんてことよくありますぅ。

苦麗夢所長:
うむ。そーじゃな。しかし、今回のT君の話は、勉強不足の店員が、シューフィッターよろしく、知ったかぶりをして靴を勧めたばかりに起こった悲劇じゃ。まずは、T君の投稿を読んでもらいたい。

苦麗夢所長へ

はじめまして、古い話で恐縮ですが、私にもクレーム話があります。最終的には、納得したのですが、これって、研究対象になりますか。

3年ほど前になりますが、2〜3万円の皮靴(ビジネスタイプ)を購入しようと○○百貨店本店を訪れました。今までは「3E」(広い)靴ばかりを持っていたため、初めて靴幅の狭い「2E」の靴を選択しました。皮靴には「2E」「3E」(靴幅を示す。数字が大きいほど広い)ものがあります。選んだ靴はスコッチグレインの「2E」、約2万7000円。そこで皮靴のサイズについて店員の対応で問題が発生しました。
私と店員のやり取りを再現すると以下のようになります。

私 この靴が欲しいのですが、サイズ(25cm)を試したいのですが。
男性店員 はい。お持ちします。
(履いてみて)
男性店員 このサイズ(25.0cm)は少し大きめですね。とりあえず24.5cmをお持ちします。
私 このサイズ(24.5cm)はピッタリですね。でも歩くと指(爪先)が少しあたる……。
男性店員 いや。慣れですね。靴はぴったり目の方が……、通常はピッタリ目の靴を履くものですよ。その方がシンプルですし、今まで履いていらっしゃる25cmのものはむしろ変ですし、おかしいですね。
私 でも、爪先が当たるようで、25cmの方がまだいいように……。
男性店員 ピッタリの方が絶対いいですし、私なら24.5cmを選びますね。その方がかっこいいですよ。

私は、こんなやり取りの末、男性店員の言うことに従い、24.5cmの「2E」、スコッチグレインの靴を買いました。ところが、翌日その靴を履いて出勤しましたが、家を出てコンクリートの上を歩いた瞬間、爪先に激痛が走りました。さらには階段では転びそうにまでなりました。
その日の夜、別の街へ用事があるついでに、その街にある同百貨店の別の店へ立ち寄りました。そこの女性店員に「2E」サイズについて聞いてみたら、「2Eをお求めになるなら普段お履きになっている3E(25.0)より、むしろ大きめのサイズを勧めるはずですが……」、と言いました。つまり、「2E」を買うなら25.5cmサイズを勧めることが本当なんだそうです。「24.5cmのサイズを勧めるのはちょっと……」と言っておりました。
そんなやり取りもあり、私は次の日、仕事を引き上げ自宅にて電話をかけました。夜7時50分頃だったと思います。靴を購入した本店が7時30分で閉店であったため、それなら別の店にかけました。

(私と、その店のやり取り)
私 もしもし……、本店の靴屋の販売方法に疑問があるのですが? 内容はスコッチグレインの皮靴24.5cmのサイズを購入しましたが、爪先が痛く、とても履けません。私は24.5cmサイズを履いた時、指先があたることを申し上げたのに、そこの(本店)店員は、「私なら24.5cmを選びますね」しかも「今まで履いていらっしゃるサイズ25cmのものはむしろ変ですし、おかしいですね」と言っておりました。そこまで店員に言われると普通24.5cmの靴を購入する方がいいと思いませんか? そのアドバイスに従ったために足が痛くなったわけで、どうも納得いきません。しかも、昨日、別の店の店員さんにそのことを聞いたら、「普段履いているサイズよりむしろ大きめのサイズを勧めるはず」と言いました。つまり、「2E」なら25.5cmを勧めるのが本当で、24.5cmをすすめるのは問題があるということです。それに以前、別の百貨店で3Eの靴を購入した時に、やはり「爪先が少しあたるなー」と言ったら、「それではいけないですね。25.0cmしましょう、ちょっとでも当たると指先が痛くなり履けなくなる可能性があります」と言ってました。ちなみにその靴は少し緩いのですが、問題なく今も履いています。しかし、なぜこれほどまで○○百貨店の靴屋さんは店舗によって違う対応なのですか。
店員 申し訳ありません。すぐに購入された本店から電話させます。申し訳ないのですが、対応させて頂きました店員にも事情を聞きまして、明日になりますが、朝、一番でも対応させて頂きます。
私 明日は会社があるので、夕方5時に以降にしてください。
店員 はい。かしこまりました。

この電話でのやり取りの後、その靴を履いてしまった以上、交換は無理だと思い、靴を履けるように修理してもらえればいいと思っておりました。でも、できるなら大きいサイズ(25.0cm)にして欲しいと。

(翌日の5時過ぎの本店とのやり取り)
店員(シューフィッター=靴のプロ、最初対応した店員とは違う店員) ご購入された革靴に関しましては大変申し訳ございませんでした。
私 何とか履けるようにしていただけませんか?
店員 はい。もちろんです。(修理するより)靴を交換致しますし、お気に召さなければ代金をご返却いたします。
私 もともと欲しかった靴ですので……。ちなみに本日、靴を持ってきておりますので、お伺いします。
店員 はい。ありがとうございます。ぜひお待ちしております。靴も他のメーカーのもので似たものを探し、何個か用意しておりますので、ご来店をお待ちしております。
私 では本日の6時30分過ぎでも行きます。しかし、なぜ御社では店舗によって靴のサイズの勧め方が違うのですか。
店員 いや申し訳ありません。対応した者は、靴はピッタリしたものをお勧めするのが、靴の本質だと思っていますが、ただお客様に不快を与えてしまったことに関しては深くお詫び致します。その者に教育し直します。
私 いや。そこまでは……。

(本店を訪れて)
店員(シューフィーター)は「お待ちしておりました大変申し訳ありません」と深く頭を下げ、いい靴を何個か用意してました。対応があまりにも早い上に、手際よくミスを認めたので、気持ちよく別のメーカーに交換してもらい帰宅しました。

今回の一件について、何も言わず愛想よく交換してくれて、しかも他のメーカーの靴に交換してもいいし、お金をご返却しますと言いました。このような対応なら許してもいいですよね、苦麗夢所長。

苦麗夢所長:
どうじゃ、駄田くん。

駄田研究員:
そうですねぇ。知ったかぶりはよくないですね。

苦麗夢所長:
問題はなぜそうなったかだ。なにせ古い話なので、今回は百貨店の名前は伏せるが、老舗で通っている百貨店だ。客側は当然、品物がよければ、店員も売り手のプロだと思っている。もちろん、社員教育も十分になされていると思うのが普通だ。ところが…。

駄田研究員:
ところが、この男性店員は知ったかぶりしたんですぅ。

苦麗夢所長:
そう。その後の対応はT君が言うように、さすがは老舗だけあって迅速になされている。だが、いつものことながら、最初からきちんとした対応をしておけって言いたくなる。それにだ。

駄田研究員:
それに……?

苦麗夢所長:
実は、T君の対応にも甘さがある。

駄田研究員:
なんで、なんで?

苦麗夢所長:
間違った対応をしたのは百貨店側のミスだ。まず1回履いたからって、交換してもらうのは図々しいと思った点。堂々と交換を要求してかまわない。それに…。

駄田研究員:
それに…?

苦麗夢所長:
わしだったら、靴を交換しに、その百貨店までわざわざ出向かない。来るか来ないか、郵送になるかは別として、届けさせてもいいってこと。その上に、詫び状のひとつでも書かせてもいいのではないか。

駄田研究員:
そ、そこまでするんっすかぁ!!!!

苦麗夢所長:
あのな、2度と過ちを繰り返さないために、多少きつくクレームを言った方が、むしろ相手のためなんだ。そんなところで同情などいらん。それならつま先を傷めたT君に同情したれ。

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