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居ぬのにおまわりさん

明日谷ひかり新米研究員:
まいにち鬱陶しい日が続きますが、所長、鬱陶しいといえば1つ文句言いたいことがあるんです。

苦麗夢所長:
どうしたんじゃ。いきなり。

明日谷ひかり新米研究員:
今、田舎から母が上京してきているんです。

苦麗夢所長:
鬱陶しいとはその母上のことかな。はよ嫁行かんかと。

明日谷ひかり新米研究員:
違いますよ。母にはのんびり東京見物をしながら留守番してもらってるんですが、私が出勤したある日の午前中、インターホンがなったというんです。

苦麗夢所長:
留守番だから応対するわな。

明日谷ひかり新米研究員:
その時刻はだいたいがセールスに決まっているので、母には応対しなくていいといっておいたんですけど、なにやらしつこく呼び鈴を鳴らしたとかで、いやいやインターホンに出たというんです。

苦麗夢所長:
そしたら。

明日谷ひかり新米研究員:
そしたら、そのナゾの訪問者は「警察の関連の者です」と言ったそうです。

苦麗夢所長:
「警察関連」?う〜ん、怪しいな。消火器を売りつける業者は「消防署の方からまいりました」と言うのがお約束になっとる。

明日谷ひかり新米研究員:
母も不審に思ったようですが、用件をうかがうと、住民調査をしているが、いつも不在だから名前やら勤務先などを教えて欲しいと。私は普段1人暮らしですので、表札に名前を出していません。もっともウチのマンションで表札を出している人の方が少ないんですけどね。

苦麗夢所長:
むやみに教えてはならんぞ。

明日谷ひかり新米研究員:
それを聞いて母は余計に不信感を強めて、「留守番の者なのでよくわかりません」って答えたの。そしたらポストに用紙を入れておくので記入の上、挟んでおいてくれって。後日取りに来るから。

苦麗夢所長:
なんとも強引なやつだな。

明日谷ひかり新米研究員:
だから、私、もしかして警察が業者に委託してそういう調査してるのかななんて、ふと思ったから警視庁に電話してみたんだけど、対応してくださった方によれば、業者に委託するということはないし、そんな話初めて聞いたと。

苦麗夢所長:
確かにそうじゃな。

明日谷ひかり新米研究員:
ところが…。

苦麗夢所長:
ところが?

明日谷ひかり新米研究員:
家に帰って、ナゾの人物が置いていった用紙をみると、あらあら、ホントのおまわりさんが置いていった「巡回連絡カード」だったのよ。

苦麗夢所長:
緑色のやつじゃな。ということは母上が聞き間違えたと。

明日谷ひかり新米研究員:
でも、母は確かに「警察関連…」と言ったと主張するの。そこに誤解があったかもしれないけど、怯えてる母に対してちょっと強引だと思うのよ。

苦麗夢所長:
普段から東京に住んでいるわけではないからのう。東京は物騒だという固定観念ができあがってるかもしれん。

明日谷ひかり新米研究員:
だから、相手が要領を得ていないことを察知し、その上で物腰の柔らかい言い方ってできなかったのかしら。

苦麗夢所長:
警察が上で、庶民が下などという階級は存在しておらんからな。

明日谷ひかり新米研究員:
デリカシーのかけらも感じられないっていうんです。

苦麗夢所長:
犬のおまわりさんだってとってもやさしい雰囲気を醸し出しておる。

明日谷ひかり新米研究員:
この「居ぬのにおまわりさん」にも犬のおまわりさんを見習って欲しいわ!!!

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