国際基準を形だけマネ、個別開示情報は大幅後退
2000年有価証券報告書に隠された“数字のマジック”

 損失飛ばしの実態まで明らかになるとしてその企業の存亡すら語られた前期の決算。だが、借入項目の個別明細の一切が消えたり、関係会社関連の明細も大幅に簡略されたりと、個別情報が隠れ、デイスクローズは後退した形。全体像が分かれば個別にはこだわらないのが欧米流グローバルスタンダードだからと言われても納得できない部分が浮上する。