第一勧銀に主導権を握られた興銀の焦燥
みずほフィナンシャルグループの亀裂

 一勧、富士、興銀の三行統合も、持ち株会社発足から半年たち、完全統合まで残すところ一年。だが、この半年、経営統合作業ではさまざまなギクシャク振りが露呈されている。システム統合の一年延期などはいかにも不自然。隠された大口不良債権への疑心暗鬼も残る。また、「みずほ」をだれが引っ張っていくのか。そのリーダーシップをめぐっての暗闘も継続中だ。他のメガバンクも一斉にこの4月、合併新スタート、経営統合を開始した。最も早く名乗りを上げた「みずほ」だが、実態は最後発と成りかねない事態だ。