金融庁が特別検査に入る。この特別検査で要注意債権を徹底的に洗いなおすという。だが、不良債権隠しは、かの「問題企業三〇社」だけではない。銀行はまだまだ、不良債権を隠し持っている。大手銀行幹部が告白するのは海外融資案件における不良債権だという。さらに、非連結関連会社を使った不振企業への資金提供など、金融庁を欺くテクニックは未だ健在なのだ。あらたな金融パニックの芽が秘かに膨らんでいるのだ。