たび重なる不祥事の果てに三菱自動車は存続さえ危ぶまれている。もはや不祥事は市場では許されない。市場ばかりではない。あらゆる企業の違法行為が社会から許されない時代を迎えたのだ。ゆえに、不祥事を明らかにする内部告発への適切な対処が大切になる。だが、このほど成立した「公益通報者保護法」は保護対象が狭く、内部告発を封じ込める意図がありありと見える法律だ。
ジャーナリスト 安田浩一