本誌がそのメカニズムを初解明 SECに駆け込んだトーメン、安田信託、大和証券、京葉銀行「大茶番劇」の裏側
「風説の流布」の黒幕は大手金融機関
日本市場に猛威を振るう「貸し株売り」のテクニック

 昨年末、三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券と続いた大型金融機関の倒産劇を追う形で、「風説の流布」が相次いだ。特に金融機関を対象として、各社の様々な経営不安情報が流され、それに連動する形で株が叩き売られ、大きく急落するという事態となったのだ。その仕掛け人として目されているのは、山一証券、日債銀、安田信託銀行などの内部資料をマスコミ各社に持ちこんでいたグループと外資。証券取引等監視委員会も並々ならぬ関心を持っている模様だ。だが、仕掛けたのが彼らだと仮定だとしても、叩き売るための株をどうやって入手したか疑問が残る。実は、今日の急落劇は、銀行・生保をはじめとする、日本の機関投資家の協力なしには不可能だったのだ。