百貨店の「断末魔」
「そごう」が迫られる“究極の決断”
 取引先、マスコミ等に一通の怪文書が舞い込んだ。そこには百貨店「そごう」の窮状が克明に記されている。怪文書の内容の是非はともかく、出口の見えない不況が百貨店業界を包み込んで久しく、その中でもとりわけ注目される百貨店のひとつがこの「そごう」である。その要因はいくつかあげられようが、代表的なものはメインバンクのひとつである長銀の破綻であり、分社化による情報開示不足だろう。とりわけ後者は店ごとに企業化、各企業が債務を保証しあうという相互扶助体制を整えていることが、逆に情報開示を阻んでいる。上場している鰍サごうはある程度の情報開示がなされているものの、50にも及ぶグループ企業は情報開示というにはほど遠い有様なのだ。