NKK“最後の砦”造船部門にも助け船なし
 系列の電炉メーカー大手、トーア・スチールの任意清算などに伴って、大幅な特別損失の計上を余儀なくされ、99年3月期は880億円にものぼる最終損益が予想されるNKKにとって、数少ない収益部門といわれているのが造船部門だった。だが、その頼みの造船部門も2000年をピークにリプレース需要の山が消滅し、厳しいサバイバル競争に突入するのは必至だ。
 こうした中でささやかれているのが「造船業界では随一」といわれるNKKの高コスト体質。2000年初頭には確実に訪れるだろう造船業界再編の嵐の中で、果たしてNKKは業界最大手の一角を死守できるのか、注目されるところだ。