ZAITEN 2018年11月号

ZAITEN 2018年11月号
発売日:2018年10月1日

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総力特集

「異形の首相秘書官」今井尚哉が振り付ける 安倍"経産省"内閣
「官民共謀」の舞台裏

熱狂なき「三選」で、最長3年の余命を得た安倍晋三政権。霞が関でその司令塔の役割を果たすのが、実質的な政権運営者である今井尚哉首相秘書官の古巣、経済産業省とされる。今井秘書官の意向のもと、同省は所管の官民ファンド「産業革新投資機構」の経営陣に有名財界人を招き、国民の目を逸らす傍ら、自らの"貯金箱"として省益拡大に邁進している。ところが一方、最強官庁の名をほしいままにしているかと思いきや、経産省は事実上の今井秘書官の"下請け"に成り下がり、人事は壟断され、放逐された悪名官僚が「次官待ちポスト」で返り咲く始末。今井尚哉の手のひらに踊る経産官僚、財界人たちの"恍惚と不安"に迫る――。

出血続く「クールジャパン機構」
新社長にはソニー・ミュージック北川直樹元副社長
「産革機構」コマツ坂根・MUFG田中は広告塔 先ごろ、コマツ坂根正弘元会長、三菱UFJフィナンシャル・グループ田中正明元副社長を両トップに据えて"新装開店"した産業革新投資機構。しかし、所管の経産省の"貯金箱"であることに変わりはなく、さらに焼け太りすることは確実だ。 ジャーナリスト 真野響介

産業革新機構の"虎の子案件"に黄信号 ルネサス呉社長「流転の勘違いプロ経営者」 産業革新機構の投資実績を曲がりなりにも黒字化させたルネサスエレクトロニクス。しかし、元興銀マンで「プロ経営者」を自認する呉文精社長が暴走。ここにきて米インテグレーテッド・デバイス・テクノロジーの巨額買収を発表するに及び、暗雲が垂れ込めている。 ジャーナリスト 小出三郎

今井尚哉首相秘書官が古巣に差し向けた"走狗" 経産省「狂犬・新原浩朗」返り咲きの絶望 7月、次官待ちポストの経済産業政策局長として古巣・経済産業省に舞い戻った新原浩朗・前内閣府政策統括官。この人事に経産官僚たちは悲嘆に暮れているという。"流転のジプシー官僚"の来歴と実像とは......。 ジャーナリスト 蜷川幸三

特集2

民放テレビ局「権力とカネ」

公共の電波を廉価で占有し、戦後長らく、我が世の春を謳歌してきたテレビ局。しかし、インターネットの勃興で映像メディア界での独占はとうに崩壊し、いまやそのコンテンツは週刊誌報道やネット情報を焼き直すもので溢れているような有り様だ。一方、免許制の間隙を縫ってでも、時として政権に噛み付く矜持を見せてきたテレビ報道人たちも、経営に汲々とする首脳陣の介入を受けて、長い物には巻かれろ式のニュースを垂れ流すばかりだ。それもそのはず、停滞から抜け出せないとはいえ、いまだ民放テレビ局員の給与は高止まりしたまま。彼らテレビ人自体が「既得権者」になっているからに他ならない。テレビ局の暗部を追った――。

プロデューサーが掲げる「視聴者は偏差値50」路線にスポンサーも難色 テレビ朝日"二人の洋"で「報ステ」自壊 10月の大幅改編で不倫醜聞の徳永有美アナが登板するテレビ朝日の看板番組「報道ステーション」。そればかりか、金曜日コメンテーターには"安倍政権応援団"の野村修也弁護士を起用、"軟派路線"のみならず、番組自体が大きく変質する。報ステ改造の仕掛け人は新チーフプロデューサーの桐永洋氏だが、その陰には内弁慶のドン、早河洋会長の意向が... ジャーナリスト 濱田博和

マル秘資料入手「全国テレビ局」驚愕の高給一覧 テレビ媒体の没落が続く中、いまだ高止まりしたままの局員給与。とりわけ、フジテレビは定年間際まで給与が上がり続けるという「ロートル」厚遇ぶり。東京キー局から大阪、名古屋、そして地方局まで......民放テレビ局員の高給を公開する。 ジャーナリスト 港二郎&小誌取材班

フジテレビ・宮内社長「スルガ銀行前会長」番審委員退任の悪運 不正融資で揺れるスルガ銀行の岡野光喜前会長を第三者機関の委員に就けていたフジテレビ。その陰には、宮内正喜社長の「慶應義塾評議員会」選挙への出馬が......。 小誌特集班

【袋とじ企画】新あの人の自宅 TBS HD佐々木卓社長 & テレビ東京HD小孫茂社長の自宅 今年、電撃的にTBSホールディングス(HD)社長に就任した59歳の若き社長。片や昨年、視聴率ではフジテレビの背中が見えてきた、テレビ東京HD社長に就任した元日経新聞記者の社長。他のテレビ局トップとは違い、今まで当コーナーで取り上げられなかった地味なご両人は、一体どんなご自宅にお住まいなのだろうか――。

《連載》"元"批評家・更科修一郎の「時代観察者の逆張り思考」(13) 「深夜のテレビ」は無法地帯

組織・個人の内幕に迫るZAITEN REPORT

林野宏社長、前川輝之会長の"度し難い長期支配" クレディセゾン「林野・前川」
共謀経営18年
事実上解体された西武流通(セゾン)グループの孤塁を守るクレジット大手、クレディセゾン。しかし、就任から18年、林野宏社長は身を退くそぶりすら見せない。一方、副社長の前川輝之氏が会長に就任する変則人事など、ガバナンスに疑義を抱かせる長期支配が続く。独立系カード会社の素顔を暴く! 小誌ガバナンス問題取材班

"国内最強造船"が営業赤字に転落 今治造船「スーパー同族経営」の不透明 同族・非上場ながら、造船で世界シェア4位を占める愛媛県企業、今治造船。檜垣一族の盤石な支配の陰で、経営の全体像が掴めない閉鎖的な体質でも知られる。そんな中......。 ジャーナリスト 幅 耕平

一枚看板は結局"喜寿の会長" スズキ「中国撤退」も修会長"鶴の一声" スズキが世界最大の自動車市場、中国からの生産撤退を決めた。CEO職を長男の俊宏社長に譲ったとはいえ、その重大決断の主はやはり同社の首領、鈴木修会長だった......。 ジャーナリスト 鈴鹿 馨

「安倍のワル友」鉄鋼ビル関係会社が経営危機 安倍昭恵が公開し一躍有名になった「男たちの悪巧み」写真。加計学園理事長の加計孝太郎、三井住友銀行元副頭取の高橋精一郎とともに首相の安倍晋三を囲んでいたのは、鉄鋼ビルディング創業家で専務の増岡聡一郎。その縁戚で広島企業の「増岡組」が経営危機に陥っていた......。 依田淳一

企業研究連載

《連載》池本孝慈の"超"広告批評(13) ハズキルーペ 「日本広告」の救いがたい特殊性

《連載》「職場ウオッチング」(12) ダスキン 飲み会好きの「働きさん」が出世する年功序列の典型的な日本型企業 「祈りの経営」を経営方針に掲げ、朝礼などで般若心経を唱えることでも知られるダスキン。クリーンサービス、ミスタードーナツなどのファストフード事業などを展開するが、「働きさん」と呼ばれる社員たちはどのような職場で勤務しているのか......。 働き方改革総合研究所 新田龍

深層を抉るレポート「scopeZ」

セガサミーと親密な「安倍―菅官邸」も悪乗り カジノ利権暗闘で
「栗生警察庁長官の怪情報」
お盆の最中、栗生俊一警察庁長官に関する「ある情報」が警察・マスコミ関係者の間で駆け巡った。日本版カジノ利権を巡る暗闘の一コマともっぱらだが、当の警察庁では"変則人事"が――。 ジャーナリスト 時任兼作

ラグビーワールドカップで散財する大分県の実情 キヤノン御手洗「ラグビー狂」に大分県民"血税拠出" 来年に迫る「ラグビーワールドカップ2019」を控え、大会準備に追われる各自治体。しかし、大分県・大分市では、同県出身で元経団連会長の御手洗冨士夫キヤノン会長を気遣ってか、税金が無駄遣いされているという――。 ジャーナリスト 水俣豪志

二階幹事長が韓国で密会した「ワケあり人物」 7月末、派閥会合をなぜか韓国で開いた二階俊博・自民党幹事長。そんな中、訪韓で面談した人物に注目が集まる......。 ジャーナリスト 時任兼作

JPHD「追放創業者」にまたトラブル 創業者の山口洋元社長から株主提案が提起されるなど、何かと落ち着かない保育園運営大手のJPホールディングス。ここにきて、またトラブルが......。 ジャーナリスト 高橋篤史

日本医師会"厚労省局長"を平謝りさせた「恫喝副会長」 医療機関における消費税負担を巡り、担当の厚生労働省保険局長を謝罪に追い込んだという日本医師会の中川俊男副会長。次期日医会長も狙うというが......。 ジャーナリスト 富井椰子香

袋とじ・連載 東京地裁開廷情報ピックアップ ――2018年8月13日~9月10日開廷の主な「民事訴訟」を一挙掲載(事件番号付き)。

深層連載第13回 捜査当局こぼれ話 【東京地検発】金バッチ摘発を狙う森本宏特捜部長が目指す"伝説の検事"
【ヤメ検情報】 大物ヤメ検弁護士・石川達紘氏の自動車事故処分に頭を抱える検察当局
【警視庁発】 "まさかのNHK接見許可"マスコミ記者の「座間事件・白石被告」詣で

袋とじ企画 今月の信用情報――危ない企業情報をマル秘報告

袋とじ企画 今月の一行情報――ちょっと早すぎるマル秘情報満載

ゴルフ・スポーツ

JGTO 片山晋呉を凌ぐ「スポンサー」への許されざる非礼 日本のゴルフツアーはスポンサーの協力なしに成り立たない。その現状を青木功会長率いるJGTO(日本ゴルフツアー機構)は十分に知っているはず。ところが、その対応ときたら......。 ゴルフジャーナリスト 宮崎紘一

ゴルフ場批評(13) 富士ゴルフコース
2人はカート、あとは歩きのプレーでは会話も弾まない

前田信吾"マエシン"のゴルフ場あれこれ(13) 1日2ラウンドの喜び

玉木正之の今月のスポーツ批評(13) スポーツ界不祥事の原点は巨人軍にあり

ZAITENの「企業倫理」を問う

小田急電鉄
「社員が内々定者にセクハラ」
社風を身をもって教える洗礼だったのか......。採用予定者にセクハラ行為を働く許されざる所業。小田急は事実を認め、当事者からは「理解を得ている」と答えるが、果たして本当なのか。 小誌嘱託記者 小野寺茂

大戸屋"隠蔽された〟女性従業員盗撮事件 大戸屋内部関係者と思われる複数の情報提供により明らかにされた男性社員による女性従業員への盗撮事件と大戸屋の甘すぎる対応。これは本当か?

蔦屋書店 出版販売制度の隙を衝く「寝転んで読める本屋」の商道徳 出版不況にあって最大手書店にのし上がったカルチュア・コンビニエンス・クラブ。蔦屋書店をはじめ、新業態店を次々に投入しているが、そこには出版流通に絡む商道徳上の"ある疑問"が......。 ジャーナリスト 横関寿寛

東宝、阪急阪神HD、東急電鉄... 有名劇場・コンサートホールの「トイレ設置数調査」 文化の香り漂う劇場・コンサートホールで最も"レベル"が反映される空間がトイレ。そこで小誌取材班は、劇場ホールの関係団体、運営企業にトイレの現状について調査した。

糾弾連載 新クレーマーズレポート(13) フォルクスワーゲン タカタ製「エアバッグ・リコール」便乗商法の実態

糾弾連載 新あきれた広報実話(13) 電通 不都合な取材は他所に「丸投げ」する広報

好評連載

新連載 古谷経衡の憂国コラム「ダマす悪党 騙されるアホ」(1) シェアハウスなんてたんなる下宿じゃないか

巻頭連載 澤井健のZAITEN戯画(3) 体操・塚原夫妻、日大・田中理事長、内田監督......「アマスポーツ8人のワル」

袋とじ シルエット・スキャンダル――VIPの語るに耐えない醜聞を影画で報告! 愛人2人を捨てた某有名バンカー かつて、トップ就任を前に自らの栄達の邪魔になるとの懸念から行内の愛人を捨てた某有名バンカー。別れ話を手際よく処理した部下はその後、大出世を遂げた――。

哲学者・適菜収の社会時評「読まずに言うなよ!」(13) 安倍晋三の米タイム誌「世界で最も影響力のある100人」選出は"世界の浅薄化"の表れ
(ヤーコプ・ブルクハルト『世界史的考察』)

上杉隆の「予定"不"調和ニュース」(13) 池上彰氏の「剽窃」に目を瞑る大手メディアの大罪

外国人特派員記者インタビュー(13) 英タイムズ東京支局長 リチャード・ロイド・バリー

月刊「芸能"裏"情報」(13) ――ワイドショー・女性週刊誌の舞台裏

国会議員秘書のヒショヒショ話(13) ――永田町秘書が「見た、聞いた、書いた」

横田由美子の「現代官僚生態学」(13)

ルーペ要らずの虫めがね――小誌人気連載「プリーズ、虫めがね!」のスピンオフ 某運輸会社広報部長「ゴルフで天国から地獄」

著者インタビュー 武田砂鉄『日本の気配』

担当編集者の「自薦」ブックレビュー