ZAITEN2023年05月号

セガサミー「里見治会長」が購入した銀座〝ポルシェビル〟

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「ポルシェビルが売りに出た」

 東京・銀座で、そんな情報が駆け巡ったのは昨年夏のこと。高級クラブが軒を連ねる有名ビルで、いわば〝夜の銀座のランドマーク〟だったこのビルが「ポルシェビル」と呼ばれるようになったのは、一階部分にポルシェの展示スペースがあったため。地下2階、地上8階建ての同ビルでは現在も老舗クラブが営業を続けている。

 1974年に建築されて以来、王貞治や石原裕次郎といった昭和の大スターも頻繁に出入りした同ビルに一体何が起きたのか。金融機関関係者が語る。

「ビルの正式名称は『奥村プラッツビル』と言い、昨年までは高級スポーツカーの販売代理店だった『ミツワ自動車』が所有していました。ポルシェの展示は、同社の本社ショールームだったのです」  日本で初めてポルシェを輸入し、90年代前半には売り上げが200億円を超えたミツワ自動車。だが、95年にポルシェが日本法人を設立したことで一販売店になることを余儀なくされ、近年は事業そのものが先細っていた。

「数年前にオーナーの奥村昌美氏が亡くなり、昨年7月に1階のショールームの閉鎖も発表。それに伴いビルも売却することにしたのでしょう。価格は土地を含んで150億円超と聞きました」(同)  

 新築から50年近くが経ち、老朽化も目立つ商業ビルが150億円。この強気の価格設定をものともせず、昨年末にビルを手中に収めたのは、あの人物であった。

......続きはZAITEN5月号で。

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