ZAITEN2026年11月号

The HEADLINE編集長 石田 健

【著者インタビュー】『なぜ、それは不適切なのか』The HEADLINE編集長 石田 健

カテゴリ:インタビュー

なぜ、それは不適切なのか 人権/コンプラ/ポリコレの新しい教科書
マガジンハウス新書/¥1200+税

いしだ・けん―『The HEADLINE』編集長。東京都出身。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程(政治学)修了後、2015年に創業した会社を売却。日テレ系『DayDay.』、TBS『サンデージャポン』、フジ系『Mr.サンデー』など多数のテレビ番組でコメンテーターを務めるほか、J-WAVE『JAM THE PLANET』パーソナリティを担当。著書に『カウンターエリート』(文春新書)がある。

―ただちに違法とは言えない、かつては許容されていたが現代社会では容認されないといった〝不適切な振る舞い〟への関心が非常に高まっています。

 不適切な振る舞いとされるような、人権、差別、平等といった概念、あるいはコンプライアンス、ポリティカル・コレクトネスといったルールが関与する問題は、その事例やケースによって結論が変化します。また「何が不適切なのか」は時代ごとに変化しており、明確に線引きすることは困難です。とはいえ、他者の人権を侵害するような振る舞いを容認することは当然認められませんし、単に時代性を恣意的に利用したり無視したりすることは、解決の姿勢として不誠実です。 『なぜ、それは不適切なのか』(マガジンハウス新書)は、過去の学術的な研究や例示的な事象をもとに、問題の原理原則からアプローチしたものです。  

 近年、不適切な振る舞いに対して、「人権意識を高めましょう」とか、「時代に合わせてアップデートしましょう」といった教条的な立場からの指摘は多く聞かれます。しかしながら、こうした教科書じみた説教のような姿勢は、問題の本質的な理解が深まらないまま、本当の意味での解決の妨げになっている側面もあります。  

 たとえば、人権やコンプラと向き合う場合、他者への思いやりや優しさといった、個々の心情に依拠するような考えや主張はよく聞かれます。

......続きはZAITEN11月号で。

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