ZAITEN2026年8月号
【インタビュー】衰退する日本社会に引導を渡す「サナエノミクス」の正体 弁護士 明石順平
カテゴリ:インタビュー
『サナエノミクスによろしく』
集英社インターナショナル新書/¥990+税
あかし・じゅんぺい―弁護士。東京都立大学法学部、法政大学法科大学院を卒業後、現職。おもに労働事件、消費者被害事件を担当。おもな著書に『アベノミクスによろしく』『データが語る日本財政の未来』『国家の統計破壊』『ツーカとゼーキン』(いずれも集英社インターナショナル新書)など。
―本書『サナエノミクスによろしく』(集英社インターナショナル新書)では高市早苗政権の経済政策を厳しく批判しています。
日経平均株価が一時7万円を越えるなど、株高の好景気が経済ニュースを賑わせるなか、多くの国民はその恩恵を受けるどころか、止まらない物価高による生活苦に喘いでいます。
サナエノミクスとは、高市が掲げる経済政策の総称であり、主として「責任ある積極財政」という言葉で喧伝されています。ただ、これは第二次安倍晋三内閣の経済政策である「アベノミクス」の焼き直しであり、株高とは裏腹に危機的状況の日本経済、ひいては社会全体に致命傷を与えるものだと考えています。
2017年に上梓した拙著『アベノミクスによろしく』(集英社インターナショナル新書)では、アベノミクスの将来予想として、次の点を挙げました。
① 日銀が金融緩和をやめる、つまり国債の買い入れをやめると国債が暴落する可能性がある。
② 国債の暴落に引きずられ円と日本株も暴落する可能性がある。
③ 国債の暴落で長期金利が上昇し、国の借金返済がさらに困難になる。
④ ①~③を避けるために金融緩和を続けても、どこかで円の信用が失われ、円が暴落する可能性がある。こうした将来を予測してから9年近くが経過し、日銀は買い入れ額こそ減額しましたが、依然として国債の買い入れを続けており、金利がプラスに転じたとはいえ、多国間と比較して依然として極めて低い金利を維持しており、金融緩和はまだ継続していると言えます。現在は、9年前の予測の最終段階④の途上と言えます。
......続きはZAITEN8月号で。







