ZAITEN2026年6月号
世界が注目して導入する日本の小学校教育の特徴に迫る
【インタビュー】『それでも息子を日本の小学校に通わせたい』ドキュメンタリー監督 山崎エマ
カテゴリ:インタビュー
『それでも息子を日本の小学校に通わせたい』
新潮新書/¥900+税
やまざき・えま―ドキュメンタリー監督。1989年兵庫県生まれ。イギリス人の父と日本人の母を持つ。ドキュメンタリー監督。長編『小学校~それは小さな社会~』(2024年)から生まれた短編『(英題)Instruments of a Beating Heart』は米アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にノミネートされ、先日長編版も米エミー賞にノミネートされた。
世界が注目して導入する日本の小学校教育の特徴に迫る
―発売後、早くも重版が決まり大反響ですね。著書の中で日本の公立小学校教育の強みを掘り下げていますが、特徴にはどんなことがあげられるのでしょうか。
ありがとうございます。日本は「全人教育」と言われるように、教科の学習だけでなく、人間形成や人との関わりを学ぶ場として学校が機能しています。掃除や給食当番、日直など、1年生から役割が与えられ、学年が上がると委員会やクラブ活動などを通じて責任を担う仕組みがあります。
また、運動会や音楽会、学芸会などの行事があり、数週間かけて準備し、集団で一つの目標に向かう経験を積みます。これはアスリートや芸術家を育てるためではなく、協力する力やその結果としての達成感などの学びを得るためのものです。日本では当たり前ですが、海外から見ると非常に特徴的な教育システムです。
その中でも私は行事が強く印象に残っていて、特に運動会の組体操のピラミッドなどは象徴的でした。できないことに向けて力を合わせる楽しさや、1+1が2以上になる実感。本番を成功した時の達成感は、このうえない喜びでした。組体操は難しくとも、安全面を考慮した形で今もこうした取り組みが実施されています。沢山の人と共に生きていく社会の中で、何かを作る練習をするのが日本教育の象徴だと思います。
......続きはZAITEN6月号で。







