ZAITEN2026年6月号

米在住コラムニスト

【インタビュー】『兇人トランプを操る「ペイパルマフィア」の正体』 コラムニスト 町山智浩

カテゴリ:インタビュー

まちやま・ともひろ―1962年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業。編集者として雑誌『映画秘宝』を創刊した後に渡米。現在、カリフォルニア州バークレー在住。コラムニスト、映画評論家として多数の連載をもち、TBSラジオ『こねくと』にレギュラー出演中。

民主主義に挑戦するかのような政策で今日も世界を撹乱する米トランプ政権だが、背後にはテック大富豪たちの影が見え隠れする。彼らは人類をどこに連れて行きたいのか。米在住コラムニスト・町山智浩氏に聞いた。

―2期目のトランプ政権では、イーロン・マスクに代表される「テック富豪」たちの存在感が1期目以上に目立っています。
 イーロンは2024年の大統領選でトランプに2億8800万ドルもの献金をし、自分が所有するX(旧ツイッター)も宣伝に使ってトランプ勝利に貢献しました。その論功行賞で25年1月に政府効率化省(DOGE)のトップとなり、12万人以上の政府職員の首を切る陣頭指揮を執りました。  

 その後はトランプが全ての国に相互関税をかけたせいでテスラの電気自動車(EV)が欧州で売れなくなったり、バイデン政権時代に導入された、EV購入の補助金が打ち切られたりしたので、一時はX上でトランプと罵り合うほど関係が悪化したこともありました。でもいつの間にか和解して、最近はまた馴れ合っていますね。

火星移住で環境問題解決?

―マスクがEV事業で大損害を被ってもトランプとの関係を維持したい理由は?

 彼にとって、いま何より大事なのはスペースXだからでしょう。同社が行う宇宙開発事業は、NASAから許認可を受けないことにはできませんから。  

 彼が宇宙開発にこだわるのはレアアースの採掘なども理由の一つではありますが、それ以上にスペースXの事業を通じて、2050年までに100万人の人類を火星に移住させ、最終的には火星をテラフォーミング(地球化)する計画を本気で実現しようとしているからです。そうなれば、いま環境保護団体が騒いでいる地球温暖化の問題なんてどうにでもなると思っているんです。 ―そのビジョンは、マスクが一方ではEVを販売していることと矛盾しないのですか?  

 いや、そもそもイーロンはエコロジーに関心があってテスラを買ったわけじゃありませんから。

......続きはZAITEN6月号で。


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