ZAITEN2025年07月号
高齢者を次々と標的にした卑劣手口
オープンハウス「社員が詐欺事件逮捕」にも沈黙
カテゴリ:TOP_sub
特殊詐欺の犯行に加わったとして詐欺・窃盗容疑で警視庁に逮捕されたオープンハウス営業社員(いずれも犯行当時)のKとHは、同罪で起訴され、司法の裁きを受ける身となった。公判は、東京地裁で2020年10月から12月にかけてそれぞれ始まった。立件された犯罪は事件数で4件。うち3件はKとHの2人が関与、1件はKだけの関与だ。
犯行は分業形式になっている。司令塔役の「指示役」や「上層部」、高齢者宅に電話をかけて騙す「掛け子」、だまされた高齢者宅を訪れてキャッシュカードや通帳、印鑑を詐取する「受け子」、だまし取ったカードで現金を引き出す「出し子」。指示役と受け子・出し子の連絡を担う「コーディネータ役」という仕事もある。
Kは受け子兼出し子、Hはコーディネータ役だ。KとHのほか、掛け子をやった男2人が逮捕・起訴されている。KとHは男2人と面識はないとされるが、共謀共同正犯、つまり犯罪組織の重要な構成員として訴追された。
同様の手口で次々と
起訴状によれば、各事件の概要は次のとおりである。
【事件1】(詐欺及び窃盗罪。以下同) 20年3月25日、氏名不詳の掛け子が、茨城県取手市の女性(84)宅に市役所職員をかたって電話をかけ、「年金の払戻金があるが銀行のカードが古い。交換のために銀行員が行く」とだまし、指示を受けたKが銀行員を装って女性宅を訪問、カード計4枚を詐取した。
......続きはZAITEN7月号で。
関連記事