ZAITEN2025年08月号
【企業倫理を問う!】
東武鉄道「車両トラブル発生時に利用者軽視の〝テキトー案内〟」
カテゴリ:クレーム・広報
東武鉄道が運行する東武東上線での運行トラブル時の、同社の対応を疑問視するメールが編集部に届いた。
〈今年6月7日の昼前に東武東上線の東武練馬駅で下り列車に車両トラブルが発生した際に、上りのホームに居合わせました。 上下線で運行がストップしたようで、ホーム上にはどんどん利用者が溢れていきました。しかし、トラブルの詳細や運行状況は一向に知らされないまま、運行していない列車の「電車が参ります」という自動音声のアナウンスだけが垂れ流され続けました。 30分以上その状態が続き、やっと上り列車が到着し乗車できましたが、運行状況が不明なまま発車し、結局、隣駅で運転見合わせとなったため下車しました。
トラブルに際して状況の説明がないだけでなく、定時運行時の自動音声を流したままというのは非常に不愉快でした〉(読者からのメール)
東武鉄道によると、当該車両トラブルで最大187分の遅延、運休本数は68本、影響人員は約2万2000人に及んだ。トラブルが発生した東武練馬駅での構内アナウンス等の対応については、〈早期復旧に向けた対応に社員が追われ、適切なご案内ができていませんでした。なお、本件についてお客様から複数のお声をいただいており、ご指摘につきましては真摯に受け止め、これまで以上に定時運転の確保に努めるとともに、できる限り、わかりやすいご案内に努めるべく取り組んでまいります〉と複数の利用者から問い合わせがあったことを認め、全面的に謝罪した。
車両床下から発煙
さらに同社によると、運行再開後の6月7日16時20分から翌8日終日まで、同社ホームページならびに東武東上線・越生線の各駅および列車内において、この車両トラブルについて詫び文の掲出と放送を実施し、ホームページ等で「車両トラブルが発生し車両点検を行い遅延が発生した」旨の説明を公表したという。
......続きはZAITEN8月号で。