ZAITEN2026年6月号

血税を食い潰す「役立たず軍事企業」

【特集2】高市政権が目指す「貧国強兵」

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血税を食い潰す「役立たず軍事企業」

武器輸出規制を撤廃し、戦闘機や護衛艦、ミサイルなど殺傷能力のある武器の輸出も全面解禁しようと目論む高市政権。三菱重工の株価が急騰するなど、商機拡大の恩恵を受ける防衛産業はバブルの様相だ。

「安全保障と経済成長の好循環」。首相の高市早苗のお気に入りのフレーズだ。「平和国家」を掲げる日本が半世紀以上も続けてきた武器輸出の規制を取っ払い、防衛産業を発展させることで経済成長につなげるのだという。  

 サナエノミクスの財政拡張路線と合わせて、霞が関では半ば嘲笑交じりに「令和の富国強兵」と呼ばれている。「タカ派首相」の言動を囃して、株式市場では防衛関連銘柄に買いが集まり、三菱重工業の株価が上場来高値を付けるなどバブルさながらの様相だ。  

 ただ、「責任ある積極財政」をうたいながら、「大砲もバターも」とばかりに歳出拡大一辺倒の高市政権の節操のない姿勢に、債券や為替市場は財政規律喪失への疑念を深めている。赤字国債増発による長期金利の急騰や通貨の信認低下による円安進行の懸念が付きまとうのはそのためだ。衆院選で圧勝した「一強体制」に酔いしれる女帝は、日本にかつてのような国力がないにもかかわらず、身の丈を超えた防衛力の強化や過剰な防衛産業のテコ入れに走ろうとしている。その先に待つのは円安インフレで国民をますます貧しくする「貧国強兵」の道だろう。

防衛族議員も意気揚々

「時代は変わった。防衛産業やデュアルユース(軍民両用)でお金を稼ぐことは不純ではない」。3月17日の参院予算委員会。連立政権からの離脱で野党になった公明党議員の西田実仁の質問に、高市はこう言い放った。西田は1976年5月に当時外相だった宮沢喜一が「兵器を輸出して金を稼ぐほど落ちぶれていない。もう少し高い理想を持った国として今後も続けていくべきだ」と答弁したことを紹介。武器輸出規制の撤廃の問題点を問い質したが、「古臭い考え」と一蹴されただけだった。  

 実際、これまで武器輸出のブレーキ役となってきた公明党が連立政権を離脱したことに、高市に連なるタカ派や防衛族の議員は、「長年の足かせがなくなった」と意気揚々としている。

......続きはZAITEN6月号で。

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