ZAITEN2026年6月号

テネシー州で計画されているSMR

高市首相の〝米国への手土産〟日立関連の「SMR」(小型モジュール炉)に暗雲

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 日米関税合意に基づく日本の対米投資5500億㌦(約87兆円)枠のプロジェクトとして注目を集める次世代原子炉「小型モジュール炉」(SMR)。出力を既存原発の4分の1程度に抑え、「コストと安全面で優位性のある未来型」などとビル・ゲイツはじめ米テック長者の巨額投資が話題だが、建設計画が具体化するにつれ、膨大なコスト超過が判明し、急速に期待が萎んでいる。米大統領ドナルド・トランプの圧力に屈し、兆円単位の巨費をドブに捨てかねない日本の間抜けぶりが際立つ。

 訪米した日本の首相・高市早苗がホワイトハウスでトランプと首脳会談を行った3月19日、マスコミの注目は緊迫化するイラン情勢に対する両首脳の発言に集まった。トランプから理不尽な要求や不満をぶつけられることを恐れた高市は多大な「お土産」を用意。その最たるものがSMR開発であり、米GEベルノバ(旧ゼネラル・エレクトリック重電部門)と日立製作所の合弁会社「GEベルノバ日立ニュークリアエナジー」(GVH)が米テネシー州とアラバマ州で手がけるSMR建設計画に日本側が最大400億㌦(約6・4兆円)を投資すると公表した。

大型原発に近いコスト

 2つの小型原発に約6・4兆円とは尋常でない金額だが、共同発表では件名と金額に簡単に触れただけでプロジェクトの詳細は明らかにされず、アラバマ州の案件の情報はGEベルノバの公式サイトでも確認できず、日本の業界関係者も「聞いたことがない」とクビを捻る向きが少なくない。

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