ZAITEN2026年6月号
リカバリーウェア狂騒曲
【特集3】怪しいのに売れている 無法状態に審査制度もスタート
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市場の急拡大を後押しする
リコール問題と「一般医療機器」認定の抜け穴
ここ数年来「着ているだけで疲労回復」「着て寝るだけで睡眠の質が向上」などの効果を謳う、リカバリーウェアが人気だ。しかし、その急拡大の裏には、企業、行政の思惑と消費者の期待が交差していた。
―リカバリーパジャマに替えてから、夜トイレに起きることがめっきり減った。
―朝の七時半にセットした目覚ましで起きるまで、たいてい熟睡している。
これは林真理子氏の連載エッセイ『夜ふけのなわとび』「想像におまかせします」の書き出しである(『週刊文春』令和七年五月二十二日号)。着るだけで「睡眠改善」「疲労回復」される〝魔法のウェア〟があれば高齢者ならずとも手を伸ばしたくなるだろう。プロアスリートやセレブがこぞって愛用を表明し、SNSでも絶賛の声で溢れ、1着数万円もするものも珍しくないこのリカバリーウェアにアパレル業界は浮き立つ。
日本能率協会総合研究所の推計によれば、24年に189億円だったリカバリーウェア市場は、2030年には1700億円へと約9倍に拡大する見通しなのだ。
これはコロナ以降低迷するアパレル小売市場にあって〝異常〟な動きである。
「リカバリーウェアはユニクロのヒートテックやエアリズムのようにメガヒットして〝バブル〟となるポテンシャルがある」と語るのは、ファッションビジネス・コンサルタントの磯部孝氏。
「アパレル市場はコロナ禍のステイホームにより外出用のトレンド服が大打撃を受けるなか、おうち時間を快適に過ごすためのホームウェアやリラクシングウェアの需要が急増し、リカバリーウェアが一気に注目を集めたのです。高価格帯ということもあり、彼氏や旦那さんへのプレゼントにも、ギフトにもちょうどいい。例えば、『ホワイトデーの贈り物に』といったプロモーションをメーカー側も積極的に仕掛けています。
......続きはZAITEN6月号で。







