ZAITEN2026年11月号

日本郵政「民営化の終焉」

【特集2】郵便現場を破壊する「懲罰文化」と「自爆営業」

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組織のガバナンスはすでに崩壊している

 多額の国費を投入して、全国約2万4000の郵便局網を維持する改正郵政民営化法が成立。既得権益の死守に勢いづく自民党の郵政族議員とその最大の支持団体である全国郵便局長会(全特)は、これまで以上に日本郵便や親会社である日本郵政への経営介入を強め、「究極の目標は郵政公社化だ」などと嘯いている。  

 一方で、上場企業の日本郵政は投資家から低迷する業績のテコ入れを厳しく迫られているが、政治の圧力で「最大の不採算部門である郵便局には指一本触れられない」(元役員)ため、リストラの矛先をもっぱら物流事業など現場に集中させている。

「一国一城の主」(全特幹部)として庇護され、特権を謳歌する郵便局長とは対照的に、郵便事業の赤字抑制の責任を押し付けられて、人員削減や過剰な営業ノルマに苦しむ現場。異様な「身分格差社会」と化した日本郵政グループでは組織が軋み、人心が荒廃して不祥事も止まらない。

物流部門を1万人削減

 郵政民営化に伴い、2007年10月に発足した日本郵政グループ。それから20年近くたった今も、ガバナンス(企業統治)は大きく歪んだままだ。日本郵政社長は実質的に郵政族議員の意向を受けた政権が決め、族議員には選挙協力を通じて全特が多大な影響力を及ぼしている。

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