ZAITEN2022年011月号

「死人に口なし」で1人意気昴高

日立・東原会長「財界総理」へのスケベ心

カテゴリ:TOP_sub

「『日本を変革する』という志半ばで亡くなった中西さんの思いを引き継ぎたい」  日立製作所会長の東原敏昭(1977年入社、徳島大工卒)は今年4月、CEO(最高経営責任者)の肩書きを社長の小島啓二(82年同、京大大学院理学研究科修士修了)に譲って以降、しきりにこう強調し、経団連副会長職をはじめとした財界活動に並々ならぬ意欲を燃やしているという。

日立社長・会長を務め経団連会長だった中西宏明(70年同、東大工卒)の遺訓を自分が代わりに実践していくというわけだ。周囲では「まさか分不相応に財界総理になろうとでも思っているのではあるまいな」(元首脳)などと懸念する声も渦巻く。

 米リーマンショックを受けて2009年3月期に製造業で史上最大の7873億円の巨額赤字に陥った日立は、子会社から呼び戻される異例の形でトップに就いた川村隆(62年同、東大工卒)と中西による大胆な不採算部門の整理とIT部門への経営資源の集中など構造改革で業績をV字回復させ、今では「ソニーと並ぶ電機業界の勝ち組」とマスコミから持ち上げられている。

......続きはZAITEN11月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

レゾナックHD〝Gパン髙橋社長〟の張りぼて改革

Meiji Seikaファルマ「コスタイベ不調」の不都合な真実

キヤノン「1651億円減損」の悲鳴

農林中金「奥退任」でも〝院政支配〟の言語道断

【特集】考察!「みずほ銀行金庫泥棒事件」はなぜ起こったか

【特集】経営陣と一心同体〝お飾り〟社外取締役の機能不全

「金庫泥棒問題」は即刻刑事事件化せよ 弁護士 紀藤正樹

【特集】「ポスト木原」も旧興銀勢有力で〝内紛再燃〟

佐高 信 vs. 角川春樹「出版界の革命家が語る永田町の〝未来予想図〟」

武田薬品「ポスト・ウェバー」移行期間1年半の〝謎〟