ZAITEN2023年10月号

企業に群がる「コンサル」の実態

【特集2】企業に群がる「コンサル」の実態 利権を貪るコンサルに気をつけろ!!

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 今年2月に発刊された『THE BIG CON』(日本語版は未発刊)という一冊の書籍が欧米で話題をさらっている。大企業や政府が経営戦略や政策の策定に当たって大手コンサルタント会社にどれほど依存し、その結果、国民がどれだけ損害を被っているかを告発した書だ。企業のESG(環境・社会・企業統治)対策や、政府の新型コロナウイルス感染症対策などに助言する大手コンサル企業がいかにヘマを犯したかを実例を挙げて検証し、その虚業ぶりを炙り出している。 「試験秀才」が助言 「大手コンサルが専門知を有しているという神話を信じてはならない」「コンサル依存が進んだ結果、ビジネスは弱体化し、政府は基本的な政策立案能力が低下した『幼児』と化した」。著者の英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)教授、マリアナ・マッツカートの筆鋒は鋭い。  

 地球温暖化対策や人権尊重などのESG、AI(人工知能)の発達で次元が上がったDX(デジタル・トランスフォーメーション)、ダイバーシティ(多様性)を謳い文句にした人的資本経営、米中対立に伴う経済安全保障の要請など、大企業や政府は複雑な難題への対応を迫られている。そんな弱みに付け込んで「いいアイデアがありまっせ」と猛烈な営業攻勢を掛けているのが、「会計系ビッグ4」や「戦略系ビッグ3」と呼ばれる外資系の大手コンサル会社だ。

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