ZAITEN2026年4月号

クレーマーズ・レポート第100回

パスモ&京成バス わかりにくい「モバイル定期」の使い方

カテゴリ:クレーム・広報

わかりにくい「モバイル定期」の使い方の〝不親切説明〟と〝払い戻し拒否〟

 日本でもすっかり普及した電子マネー。そのモバイル化も進み、駅の改札にスマホをかざす人々の姿はもはや日常風景だ。  

 日本に電子マネーを定着させたJR東日本の交通系ICカード「Suica」がモバイルへの対応を始めたのは20年前の2006年。「おサイフケータイ」対応の携帯電話をかざせば駅の改札を通過できる「モバイルSuica」が誕生した。これが11年にはAndroid端末、16年にはiPhoneでの対応も可能となった。

不親切説明が招いた二重課金

 Suicaに遅れること14年後の20年には、首都圏の鉄道事業者11社と、バス事業者18社が出資する株式会社パスモにより、「モバイルPASMO」もリリースされた。現在では通勤・通学の定期も、交通系ICカードをモバイルに登録するのは普通だ。  

 だが、何でもモバイルで済むのは便利なようで落とし穴も多い。そう思わせる情報が、本誌編集部に寄せられた。  

 JR東日本の某駅が最寄り駅だというA氏は、モバイルSuicaの定期で電車通勤をしていた。だが、26年1月に駅から少し離れた場所に引っ越したことで、バスも使わなければならなくなり、iPhoneにモバイルPASMOを追加でインストールし、京成バスの定期を購入した。  

 モバイルSuicaの場合、基本的にJR東日本の路線が含まれている区間なら他社路線を含む定期を購入できるが、これは鉄道に限った話。バス定期券は購入できないのだ。

 だが、モバイルPASMOでのバス定期の購入から約10日後、いつものようにバスの乗車口でスマホをかざしたところ、運転手から「お金、足りませんよ」と予想外の指摘を受けた。  

 実は、この日までA氏のモバイルPASMOはバスのカードリーダーに一度も読み取られていなかったのだ。それでもバスに乗れていたのは、単にモバイルSuicaにチャージしていた金額から運賃が差し引かれていたからだった。だがこの日、Suicaのチャージ残高が、ついに230円のバス運賃を下回ってしまったのだ。  

 iPhoneの場合、登録した交通系ICカードなどをメインカードとして、1回ごとの認証なしで使用できる「エクスプレスカード」機能があるが、登録できるのは1種類のみ。複数の交通系ICカードを利用する場合は、使用するたびに切り替える操作が必要だったのだ。

......続きはZAITEN4月号で。

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