ZAITEN2021年10月号

何て答えるの?

ライオン 洗濯用洗剤「7割が水だった」 の開き直りCM

カテゴリ:クレーム・広報

 ジャニーズ嵐の二宮和也が出演しているライオンの洗濯用洗剤「トップ スーパーNANOX」のCMをご存知だろうか?

二宮「みなさんの知っているあの大きな洗剤の約7割は水だったんです!」

消費者「エーッ、ほとんど水?」

二宮「ハイ、ほとんど水です」

消費者「あんなに重かったのに」

二宮「ほとんど水運んでます」

消費者「きちんと量ってたのに」

二宮「ほとんど水......」

消費者「ショック~」

二宮「まぁ、そうなりますよね。 だから、脱・ほとんど水洗剤! ハイ、ドーーン!(商品を台の上に置く)新NANOXは約7割が洗濯成分で......」

――という、取りつく島もない上から目線のCMだ。

 人気アイドル二宮のいかにも"ジャニーズっぽい"高飛車な態度や、しつこいぐらいの煽りがハナにつく。  

 そんな消費者を小バカにしたような態度で新商品を押し付けるこのCMを、不快に思うのは記者だけではないようだ。

〈私はライオンのこのCM、許せないですね。開き直りにも程があると思います。便利で高機能な新タイプの洗剤を売るのは構いませんが、今まで「7割が水」の重い液体洗剤を販売し、私たちに運ばせていたのもライオンではないですか? ショックを受けている消費者を切り捨てるみたいな態度だし、「ごめんなさい」の一言もないのは傲慢すぎると思います〉(読者のメールより)

 この件について、ライオンコーポレートコミュニケーションセンターの矢板氏に聞いた。 「弊社の調査によると、液体洗剤を買って帰った時に『重かった』とお答えいただいたお客さまが多くいました。軽量で液体レギュラー洗剤と同等以上の高濃度洗剤が存在することを多くのお客さまに知っていただくためにこのようなCM内容になりました」

 と、あくまで商品訴求を重視した結果、このようになったと説明する。

......続きはZAITEN10月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

サンドラッグ「取材を勝手に断ろうとする代表電話」

警察庁「回答期日無視などの呆れた広報対応」

ワークマン「〝監修〟を〝コラボ〟と宣伝する図々しさ」

JR東日本「発車メロディの〝改悪〟」で企業広告の違和感

TOHOシネマズ「対応部署がはっきりしないグダグダ広報体制」

TOHOシネマズ「無料鑑賞特典制限」が不親切でセコい

東武鉄道「定期券を継続購入出来ない券売機」

LIXIL「迷惑なトイレの点滅機能」消費者軽視の半強制点検

丸ノ内ホテル「お釣り渡し忘れ事件」に学ぶ危機管理

JR東日本「震災事故対応する駅員への〝不信感〟」