ZAITEN2022年08月号

世界から非難されるイルカ漁ビジネス

二階俊博を戴く「イルカ利権」構造

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 2009年度のアカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画『ザ・コーヴ』で有名になった和歌山県太地町のイルカの追込網漁業(追い込み漁)。同映画により残酷だと世界的に批判の的となったが、太地町で今なおイルカ漁が続けられているのは、「イルカを含む鯨肉食は日本の伝統的な食文化」という大義名分があるからに他ならない。

 和歌山県のホームページにも太地町でのイルカ漁業に対する県の公式見解として、〈鯨やイルカは当地域(太地町)の食文化になくてはならないものです。(中略)イルカ漁は地域経済に欠かせない産業として人々の暮らしを支えています〉との一文が冒頭に掲げられている。

主目的は「食用」にあらず

 だが、この大義名分に対し近年では根本的な疑問の声も上がる。太地町で行われているイルカ漁には、複数の漁船でイルカを入り江などに追い立てて網で生け捕りにする「追い込み漁」以外に、沖合で泳ぐイルカに銛などを突き立てて捕獲する「突棒(つきんぼ)漁」がある。この2つの漁は都道府県知事からそれぞれ別個の許可を取り行う必要がある。

 しかし、水産庁が公開しているデータによれば、和歌山県(実質は太地町一箇所)では21年度の漁期(9月~翌年8月)に追込網漁で1849頭のイルカを捕獲しているのに対して、突棒漁で捕獲されたイルカはわずか361頭に過ぎない。他の年度もおおよそ似たような状況なのだ。

......続きはZAITEN8月号で。

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