ZAITEN2022年012月号

「老兵は消え去るのみ」では済まされない

日銀「黒田敗戦」で財務省管理の目論見

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 政府・日銀が24年ぶりの円買い・ドル売り介入に踏み切っても、エネルギー高や食品高を助長する「円安地獄」は止まらない。今や誰の目にも達成不可能な2%の物価目標に固執する黒田日銀が異次元の金融緩和策を惰性のごとく続けているからだ。

 10年近くにわたる黒田緩和で日本の国内総生産(GDP)に相当するほどの大量の国債を抱えた日銀は身動きが取れなくなり、もはや「半身不随」の状態。過去最大規模という円買い・ドル売り介入も空しく円相場は32年ぶりの安値に沈み、1ドル=150円に迫っている。にもかかわらず、総裁の黒田東彦(1967年旧大蔵省、元財務官)は判を押したように「金融緩和の継続が適当」と繰り返すばかり。円の信認を守る「通貨の番人」の責任などとうに放棄しているのだ。任期満了(2023年4月8日)まであと半年を切った黒田の後任総裁には日銀現・前副総裁の2人が取り沙汰されているが、国債暴落を起こさないように異次元緩和の「敗戦処理」を主導できるのは財務省だけだ。

......続きはZAITEN12月号で。

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