ZAITEN2024年03月号

沢井製薬「新たに発覚した」不正処理疑惑

カテゴリ:TOP_sub

 製造・品質不正問題の発覚によって、厚生労働省から行政処分を受けた沢井製薬で新たな疑惑が浮上している。2023年12月に病院や薬局などからの回収を発表した「ランソプラゾール」を巡り、不正処理を行っているというものだ。先の行政処分では同社品質・安全管理総責任者「総括製造販売責任者(総責)」の寺島徹が厚労省からの命令で交代させられたが、現場からは「首をすげ替えても何も変わらない」との憤りの声が上がっている。

 ランソプラゾールは、武田薬品工業が開発した胃酸を抑える薬で、胃潰瘍や逆流性食道炎の治療などに使われている。特許が切れた後、後発薬(ジェネリック医薬品)が出され、沢井製薬でも販売している。  

 しかし、「ランソプラゾールでは、前から問題が起きていました」。同社のある関係者はこう明かす。医薬品では「類縁物質」と呼ばれる不純品を一定の範囲内に収めなければならないのだが、ランソプラゾールの場合、品質試験で規格から外れた時には研究所が示した係数をかけて、調整していたのだという。 「現場では疑問を持つ社員もいました。けれども、本社の判断・指示として押し切られました」(前出関係者)


......続きはZAITEN3月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

佐高信 vs. 山崎拓「政治家の劣化を止めるには選挙制度改革が必要だ!」

KADOKAWA夏野の「口八丁」に社内〝総スカン〟

日立製作所「大本命社長人事」の〝眉唾〟

農林中金「1兆7000億円損失」現場では〝壮絶リストラ〟の予兆

【特集】日本公認会計士協会という「虚妄組織」

【特集】「厚顔無恥・半沢」にMUFGトップの資格ありや

【特集】三菱UFJ「泥棒銀行」に金融機関の資格なし

【特集】三菱商事「ポスト中西体制」でも晴れない社内の閉塞感

佐高信 vs. 吉田はるみ「〝永田町の常識〟に逆らい自民政治に挑む」

あきれた広報実話大賞(第11回)武田薬品工業 ジャパンコミュニケーションズ