ZAITEN2024年05月号

業績不振・不祥事続きでも「ワインパーティー」とアート三昧

【特集】大林組「大林剛郎会長」と〝2人の女性〟

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 大林組の業績低迷が続いている。2020年3月期までは連結の売上高は2兆円、営業利益と純利益は1000億円を超えていたが、その後は売上が2兆円を割り、22年3月期には純利益が391億円にまで落ち込んだ。23年3月期は776億円に持ち直したものの、24年3月期は再び下降線を辿っている。  

2月5日に発表した24年3月期第3四半期実績では、連結純利益が前年同期比16%減の474億円だった。その理由について大林組は、「前年同四半期に大型不動産の売却益を計上した反動減から不動産事業等総利益が減少したことや、子会社の海外土木事業において貸倒引当金を計上したこと、ベースアップによる人件費の増加や研究開発費の増加等により販売費及び一般管理費が増加したことなど」と説明。通期業績予想では連結純利益を前期比24%減の590億円とした。  

 通期業績については従来の予想から変更はなかった。しかし、予想を変更していないことに対して、説明会では疑問を呈する質問が挙がった。なぜなら、23年9月に工事現場で重大な不祥事が発生していたからだ。  

 発生したのは9月19日の午前9時過ぎ。場所は東京都中央区八重洲1丁目の7階建てビルの建設現場だった。事業名は「東京駅前八重洲1丁目東B地区第1種市街地再開発事業」で、大林組と大成建設の共同企業体が担当している。このうち、大林組が施工しているビルの7階付近で鉄骨が落下し、2人が死亡。3人が怪我をして、そのうち1人は意識不明の重体となった。この件については、現在も警視庁が業務上過失致死容疑で捜査中であり、現場検証が行われたほか、関係者が事情を聞かれている。大林組は「事故」と言っているが、この件はもはや「事件」と表現した方が正しい。  

 大林組は責任が自社にあることを公式に認めている。公式ホームページには1月12日付で、同月16日から工事を再開することを知らせる文書を掲載した。

......続きはZAITEN5月号で。


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