ZAITEN2024年08月号

金商法違反に揺れるメガバンク

MUFG亀沢が宣う「独りよがり」の新中計

カテゴリ:TOP_sub

「『成長』を取りにいく3年間」―。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、今春発表した新たな中期経営計画(2024年~26年度)でこうぶち上げた。  

 20年4月のトップ就任から5年目に入ったFG社長の亀沢宏規(1986年旧三菱銀行)にとって「成長」はお気に入りのキーワード。東大大学院理学系修士課程修了という無類の肩書を持つ「メガバンク初の理系トップ」は、デジタル金融などの分野で成果を期待されながら、これといった実績を上げられずにきた。元役員らから「『フィンテックだ』『ITだ』と口先ばかりで何もしていない」と後ろ指を指される中、「トップ在任は6年」という旧三菱銀時代からの不文律も意識して新中計に願望を込めたのだろう。日銀のマイナス金利政策の解除をきっかけとした「金利のある世界」の到来に伴い、貸出金利の上昇で見掛け上の業績は上がっている。これを〝もっけの幸い〟に有終の美を飾る道筋を描いた形だ。

非公開情報を共有

 だが、好事魔多しとはよく言ったもので、そんな亀沢MUFGの経営を根底から揺さぶる事件が6月中旬、起きた。

......続きはZAITEN8月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

東北大学「国際卓越研究大」の揺らぐガバナンス

佐高 信 vs. 安田浩一「差別と偏見の先には『殺戮』がある」

名古屋鉄道「どケチ」&「行政タカリ」体質

高島屋「株主・村上親子」の〝大立ち回り前夜〟

武田薬品が2日連続の「メディア軽視」で〝総スカン

脱・創業家「ファナック」〝軽量経営陣〟への不安

【特集】植田日銀「高市ショック」で〝戦々恐々〟

【特集】財務省「まさかの高市首相」で〝青天の霹靂〟

IT上場「SHIFT」関連会社の文化財所有に懸念

佐高 信 vs. 古谷経衡「参政党の起源は〝ネトウヨの落ちこぼれ〟」