ZAITEN2025年06月号

「中野サンプラザ再開発」頓挫でわかる

野村不動産〝二流デベロッパー〟の証

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 吉田拓郎、山下達郎、松任谷由実―。半世紀前から、著名なシンガーソングライターがこぞってライブの拠点にした「ニューミュージックの聖地」、中野サンプラザ(東京・中野、収容人員約2200人)。2年前に閉館し、7000人収容の大ホールを含む超高層ビルへ建て替える計画だったが、東京都中野区は今年3月11日、現行計画を凍結。野村不動産を代表企業とする再開発事業者(デベロッパー)と結んでいた契約を白紙撤回すると発表した。

「中野区の顔となる特別な場所で進める提案としては、必ずしも十分でない」。3月27日、中野区長の酒井直人は定例記者会見で再開発中止の理由をこう説明した。

 中野サンプラザは雇用促進事業団が1973年6月に開業。正式名称は「全国勤労青少年会館」だった。2004年に中野区の第三セクターに土地・建物の所有権が移り、前区長の田中大輔は隣の中野区役所跡地を併せた約2万3460平方㍍に1万人規模のアリーナと複合施設を建設する計画を推進。18年6月の区長選の争点となったが、区政刷新とサンプラザ再開発「再考もしくは中止」を訴えた酒井に当時の区長は敗れた。

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