ZAITEN2025年09月号
元TOKIO国分太一〝コンプラ違反〟で降板も番組は継続
【特集】テレビ局を腐らせた「スポンサー企業」の責任
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日テレ『鉄腕DASH』死守の闇とスポンサーの対応
日本テレビ(日テレ)が元TOKIOメンバーの国分太一について、コンプライアンス違反を理由にレギュラー出演していた『ザ!鉄腕!DASH‼(鉄腕DASH)』からの降板を発表したのは6月20日だった。同日、国分が副社長を務める株式会社TOKIOも、国分の活動を無期限で全て休止すると報告。同月25日には、デビュー以来31年活動を続けてきたTOKIOの解散も発表された。国分の活動休止の影響は、国分がレギュラー出演していた他局の番組や、ジャパネットたかたをはじめとする出演していたCMの差し止めに広がるなど、放送業界に混乱をもたらしている。
ところが、国分のコンプラ違反を発表した日テレは、問題となった行為の内容を明らかにしていない。にもかかわらず、『鉄腕DASH』を継続する方針を示した。 日テレ社長の福田博之が6月20日の会見で述べたことは、ほぼ次の点に集約される。 〈過去に複数のコンプライアンス上、問題ある行為というのが認められました。プライバシー保護の観点から、その行為につきましては、お話することができません〉
質疑応答では行為の内容を何度も問われたが、福田は「プライバシー保護の観点」を理由に回答を拒否し続け、事案の内容も、発生した時期についても答えなかった。質疑で福田が明かしたのは、自身が事案を覚知したのは5月27日だったことと、第三者の弁護士が調査した上で国分に番組降板を伝えたのが会見2日前の6月18日だったこと。そして、明確な犯罪行為ではないということだった。国分の行為が『鉄腕DASH』の番組と関係があるかどうかについては「何とも申し上げることはできません」と述べるに留めた。
国分自身はコンプラ違反の
詳細を理解しているのか
降板発表から1カ月あまりが経った本稿執筆時点でも、国分のコンプラ違反の内容は明らかになっていない。週刊誌などではハラスメント疑惑などの報道がなされているものの、真相は不明のままだ。
日テレ以外に行為の内容を知っていると考えられるのは、株式会社TOKIOと旧ジャニーズ事務所のSTARTO ENTERTAINMENT(STARTO社)だろう。TOKIOはSTARTO社の関連会社という位置付けだ。ところが、ある関係者は、この2社も詳細が分かっていないのでは、と語る。
「STARTO社もTOKIOの他のメンバーも、一体どんな行為があったのか分かっているのでしょうか。6月27日にTOKIOメンバーの松岡昌宏が報道陣の前に出てきて解散についてコメントした際、詳細については松岡自身も、リーダーの城島茂も把握していないと言いました。日テレが言うように、明確な犯罪行為ではないなら、なぜ1人の人間が消されなければならないのか、理由が全くわかりません」
......続きはZAITEN9月号で。