2021年03月号

医師を送り込む東大が猛反発―

JR東日本「附属病院で大量リストラ」の異常

カテゴリ:事件・社会

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「よくこれで済んでいる、というのが正直なところ。いつクラスターが起こっても不思議ではない」

 怒りを露わにするのは、JR東日本(東日本旅客鉄道)が運営するJR東京総合病院の関係者。同院では1月7日、病棟の患者3人、さらに15日にも入院患者1人、職員1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。病院関係者は「院内感染は起こるべくして起こった」と話す。

 JR東京総合病院は第二種感染症指定医療機関。元々は結核対策のために設けられた制度だが、今回のコロナ禍では都の要請を受け、感染患者を受け入れる重要拠点となっていた。ところが─。

「コロナの感染症の疑いがある人と、他の患者が接触する機会はあってはならないのに、まったくそれが守られていません」(同)

杜撰すぎるコロナ対策

 新型コロナの疑いがある患者は、地下1階の救急搬入口や別棟にある発熱外来会場(1月7日以降休止)から入ってくる。そのあとは、地下2階のコロナ専用レントゲン室もしくは地下1階の救急外来の部屋に移動することになる。

「コロナの疑いがある患者の動線は他の患者も通ることができるようになっていて、特に規制がない。しっかりと動線が分けられていないのです」(病院関係者)

 従来から、地下1階にはハイリスクの患者の診療科があり、診察待ち合わせの椅子や患者専用エレベーターを多くの患者が使用している。ところが診察待ちをしている患者の前を、コロナの疑いがある患者を連れた防護服の看護師が通る光景が日常的に起こっているのだ。

......続きは「ZAITEN」3月号で。

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