ZAITEN2026年1月号
サ高住増加で「超過死亡年10万人」の衝撃
財務省・厚労省が目論む「非人道的」医療費削減
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増床が多いほど超過死亡数が多い―。にわかには信じられない報告が専門家からなされた。 国費負担削減を進める財務省・厚労省の意向により、「老人切り捨て」は着実に進行している。
2021年から23年までの日本の死亡者数が、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計を年間で約10万人も上回っている要因を専門家が統計的に分析したところ、驚愕の結果が判明した。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が増加している都道府県ほど超過死亡数の増加が大きいという相関関係が強く示唆されたのだ。
サ高住は入居者の病状が悪化しても病院搬送をせずに施設内で看取る「抱え込み」の傾向があり、厚生労働省が医療費削減を目論む財務省の言いなりになって抱え込みを主導している。医療費抑制が国家的課題であることは論を俟たないとはいえ、入居者に必要な医療を受けさせないことで解決を図るやり方は、〝非人道的〟と言うほかない。
サ高住増加と超過死亡が相関
この問題は、25年10月30日に開催された日本公衆衛生学会総会で奈良県立医科大学の今村知明教授(公衆衛生学)が行った発表(演題=日本の死亡者数推計値に比して近年死亡者数が増加している要因の解析)で明らかになった。
......続きはZAITEN1月号で。
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