ZAITEN2026年3月号

迷走するデジタル戦略

【特集1】朝日新聞「相次ぐウェブメディア廃止」の惨状

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読売新聞に次ぐ業界第2位の朝日新聞だが、ご多分に漏れず、部数を減らし続けている。 しかし目下、より深刻視されているのが朝日の「デジタル戦略」だ。

 朝日新聞の有価証券報告書によると、2024年4月から25年3月までの朝刊の年間平均部数は334万4000部。前期比で23万6000部減少し、709万部だった10年前から半分以下に落ち込んだ。連結決算では売上高は2780億円、経常利益は165億円だった。  

 ただ、セグメント別で見ると、メディア・コンテンツ事業は28億円の損失。不動産事業が増収増益で84億円の利益を出しており、メディアは赤字、不動産で利益を出す構造だ。25年8月からは、土曜日の夕刊を休止した。  

 新聞の部数減少は今後も避けられない。その一方で、朝日新聞が力を入れてきたにもかかわらず、苦戦が続いているのがデジタル部門だ。朝日新聞がインターネット版として「asahi.com」を開設したのは1995年。読売新聞や日本経済新聞などよりも早い取り組みだった。その後、日本経済新聞社が2010年に日経電子版を創刊し、有料会員数の獲得に動き始めると、朝日新聞も有料電子版として11年に朝日新聞デジタルを創刊、asahi.comが終了した。16年には紙とデジタルの編集部門を統合して、デジタルジャーナリズムを掲げるなど、紙面と同じ記事だけでなく、デジタル独自のコンテンツも積極的に展開してきた。  

 しかし、日経電子版が13年に有料会員数30万人を超え、24年に100万人を超える成長を見せたことに比べると、朝日新聞デジタルは低迷が続く。21年4月からの「中期経営計画2023」では、オンライン共通IDである朝日IDの登録者数を「23年度に750万件」の目標を掲げたものの、25年3月末日時点で635万人と目標には達していない。有料会員数は本誌22年3月号で約30万人と伝えたが、25年3月時点でも30万2000人。前期比で4000人のマイナスで、増えるどころか減っているのだ。  

 こうした状況の中、25年1月下旬にアプリをリニューアルすると、電子版からデジタルの名称が消えて、朝日新聞に変更された。ブランドを統合することでどんなメリットがあるのかよくわからない。有料会員数が増える要素は見当たらないのが現状だ。

廃止が相次ぐ「関連サイト」

 朝日新聞の電子版よりもさらに迷走しているのが、自社や子会社で運営する関連サイトではないだろうか。電子版のトップ画面をスクロールしていくと、関連サイトが多数並んでいる。26年1月時点でその数は32もある。

......続きはZAITEN3月号で。

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