ZAITEN2026年2月号
「一水会」 代表 木村三浩
【インタビュー】高市政権は「対米自立」と「日露平和条約」で国益を守れ 「一水会」代表 木村三浩
カテゴリ:インタビュー
2025年11月にロシアから「日露相互理解協力章」が授与された「一水会」代表の 木村三浩氏。
一貫して「対米自立」を訴えてきた木村代表に、現在の想いを聞いた。
きむら・みつひろーー1956年、東京都生まれ。慶應法学士。同大学院法学研究科に学ぶ。一水会書記長を経て、2000年より一水会代表。月刊『レコンキスタ』発行人。三田文学会、著書に『スゴイぞ!プーチン 一日も早く日露平和条約の締結を!』(鹿砦社)『反米自立論 日本のための選択と共同』(あけび書房)などがある。
このたび、ロシア連邦のセルゲイ・ラブロフ外相より、日本人として初めて「日露相互理解協力章」を受章する光栄に浴しました。思いもよらぬ受章に大変驚いています。ロシア自由民主党党首であったジリノフスキー氏との交流やロシアへ帰属したクリミア半島への視察など、私が実践してきた30年以上にわたる民間外交に敬意を表していただきました。
私はこれまで日ロ平和条約締結による北方領土問題の根本解決に向け、米国からの独立を訴えてきました。日本は戦後80年を迎え、未だに米軍基地が存在し、対米隷属状態です。なんとしてでも独立自尊を勝ち取り、対米自立を成し遂げたいと思っています。
件の授章式は2025年11月12日の夜、ロシア大使館で行なわれました。授章式の冒頭で、ニコライ・ノズドリェフ特命全権大使からの謝辞が述べられました。
「困難な国際情勢にあって、木村代表は両国の文化的、人道的繋がりを常に支えてこられました。その勇気ある姿勢、公正なアプローチ、平和への揺るぎない熱意は、多くの人々から深い敬意を集めています」 「このたびの叙勲は、長年にわたる木村代表の功績を称えると同時に、ロシアと日本がより前向きな関係の構築に向けて、今後も手を携えて共に取り組んでいく希望のしるしとなりますように」
安倍晋三元首相は、日ロ外交交渉においては、日本が対米従属姿勢を省みない中でロシアのプーチン大統領と27回の会談を重ね、日ロ平和条約締結に向けて所信を貫いてきました。対ロ外交においては、私は安倍元首相を評価しています。22年7月に安倍氏が暗殺される前には、ロシアのウクライナへの特別軍事作戦について、自らの外交経験に照らして独自の見解を示していました。
その安倍元首相を師と仰ぐ高市早苗首相は、就任直後に実現した日米首脳会談において、ロシアから液化天然ガス(LNG)の輸入を当面継続する意向を示しました。ロシアへの経済制裁を強めるため、ロシア産エネルギーの輸入停止を米国側から求められている中の出来事です。欧州連合は、ロシア産LNG輸入を26年末までに全面停止することを決めています。高市首相が米国に示した態度は評価したいと思います。
......続きはZAITEN2月号で。







