ZAITEN2022年012月号

石油依存脱却に手を打てなかった独裁者の末路

エネオス〝ドン杉森自爆〟で経営迷走に拍車

カテゴリ:TOP_sub

「バランスを欠いた化石エネルギーへのダイベストメント(投資撤退)の動きは、エネルギー安定供給の大きな障害となる恐れがある」 「2050年カーボンニュートラル実現に貢献すべく、(脱炭素化の)革新的技術の開発と社会実装にチャレンジしているが、民間だけでは到底担い切れない巨額のインフラ投資資金の呼び込みが必要だ」

 7月27日午後、首相官邸で開かれた脱炭素による経済成長を目指す「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」の初会合。有識者メンバーを務めていた石油元売り最大手、ENEOSホールディングス(エネオスHD)会長兼最高経営責任者(CEO)=当時=の杉森務(1979年旧日本石油入社)は、いけしゃあしゃあと、石油業界の要望をまくし立てた。前者の発言は化石燃料を扱う石油元売りなどの資金調達を阻害しているESG(環境・社会・ガバナンス)投資家の圧力を国の権限で抑えてくれということ。後者の要求は、国策として脱炭素を進めるなら「業界への補助金をもっとよこせ」と遠回しに言っているにほかならない。

......続きはZAITEN12月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

「裏金自民党」と「カルト参政党」共闘の悪夢 哲学者 適菜 収

佐高 信 vs. 松元ヒロ「テレビで会えない芸人が見た〝モノ言えぬ社会〟の素顔」

藤木経産省が画策する「国家資本主義」

ブリヂストン「自転車子会社」で〝苛烈リストラ〟

三菱電機〝笑止千万〟のM&A投資「1兆円構想」

【特集】ソフトバンク孫正義がのめり込む「AI進軍ラッパ」の危うさ

【特集】LINEヤフー「フルリモート撤回」で社員から怨嗟の声

【特集】読売新聞「石破首相退陣へ」〝大誤報〟の傲慢

マッチングアプリ最大手「ペアーズ」で蔓延る〝独身偽装〟

佐高 信 vs. 南丘喜八郎「カネと世襲に支配された自民党は〝湛山〟に倣え!」