ZAITEN2024年06月号
歌舞伎町ビル火災オーナーが関与する
千葉・船橋カントリークラブで何が起きているのか?
カテゴリ:スポーツ・ゴルフ
昨年末、千葉県の船橋カントリークラブ(CC)で、経営会社の小倉義雄社長が物騒な告示を行った。
〈会社といたしましては(略)理事会との信頼性は全くなくなり、今後、ともに職務を行うことはできません......〉
こう前置きして、経営会社が新しく理事会を設立できれば、懸案の新クラブハウス建設に着手するが、会員の賛同が得られなければ、「クラブを閉鎖してパブリック制に移行する」と告知したのだ。
船橋CCに君臨するのが、あの瀬川重雄氏(82歳)である。 遡ること2001年8月31日の深夜、風俗店やマージャン店が入る新宿・歌舞伎町の雑居ビルで出火、44人が死亡して、火災として戦後5番目の大惨事となった。放火と見られ、警視庁は殺人事件として現在も捜査している。
当時、〝歌舞伎町の帝王〟とも呼ばれた瀬川氏には、ビル所有会社の実質的オーナーとして業務上過失致死傷罪で有罪判決が下った。また、遺族が損害賠償を求めた民事訴訟では8億6800万円の支払いで和解し、この和解が考慮されて執行猶予が付いたと言われる。
瀬川氏が実質オーナーに
船橋CCは1962年に開場。初代理事長・浅井義一氏の一族が経営してきたが、99年に年会費の値上げ等を巡って経営会社と理事会が対立して訴訟に発展した。
「訴訟は理事会が勝ちましたが、その間に、浅井一族が、あの高橋治則氏に株を譲渡していたことが判明しました」(経済誌記者)
バブル期に1兆円の資産を築いて〝環太平洋のリゾート王〟と呼ばれ、バブル崩壊後に事業が破綻、背任罪で逮捕された高橋氏。その後、経営不振等の上場企業に投資する、いわゆる仕手筋として知られたが、刑事裁判上告中の05年、くも膜下出血で急死した。
......続きはZAITEN6月号で。