ZAITEN2025年09月号
トーナメント開催に絡み〝解散企業〟とコンサル契約
大栄CCと不可解な「M」を冠する3社
カテゴリ:スポーツ・ゴルフ
千葉県の大栄カントリー倶楽部(大栄CC)の名が知られたのは、2021年から3年間にわたり、男子・女子・シニアが集う年末恒例の『日立3ツアーズ選手権』の開催コースになった時だ。その開催が決まった頃、大栄CCに突然現れ、「3ツアーズを大栄に持ってきた男」と喧伝されたのが、下山隆という人物だった。
下山は大栄CCの広報コンサルタントに就くと、翌21年6月には運営会社・大栄カントリーの取締役に就任して総支配人となり、現在は副社長の地位にある。 下山は50代半ばで経歴は判然としないが、「最初の会議などで、『(ビジュアル系バンドの)Xジャパンをプロデュースした』とか『ハウステンボスを立て直した』と豪語していました」(大栄CC関係者)。
また、下山は3ツアーズの冠スポンサーでもある日立製作所会長の東原敏昭と「旧知の仲」を公言していたが、本誌が日立製作所に聞くと、「(東原会長は)下山氏と旧知の仲ではございません」とわざわざ回答してくる有り様だった(本誌3月号既報)。
下山の経歴がどこまで正確なのかは不明だが、本誌は、その下山のパワハラ・セクハラ疑惑を3月号で報じた。22年、下山が親密だった女性キャディ(当時25歳)が、下山の存在に「精神的に耐えられない」という遺書を残して自死。25年勤めた元男性社員は下山の苛烈なパワハラを訴え、新入社員の女性は9カ月で退社したが、周囲の目には、下山の下劣なセクハラが映っていた。その下山も絡んだ大栄CCの不透明な資金の流れが見えてきた。
休眠会社とコンサル契約
大栄CC総務委員会の議事録によれば、1回目の日立3ツアーズ開催を前に、下山は準備の状況を次のように話した。 「コロナ対策や看板設置費用などは、本来であればコース負担であるが、誘致の時に大栄CCの出費は1200万円以外一切かからないと約束した」 1200万円は、開催1回につき大栄CCが負担する金額だという。その内訳は、協賛費が550万円、事前後PR、運営補助等一式として770万円である。 PGA(日本プロゴルフ協会)の関係者はこんな印象を漏らした。
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