ZAITEN2024年07月号

経産省も旗を振る「企業買収」の活性化

【特集2】2024年「〝モノ言う株主〟が跋扈する」株主総会

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企業を襲う外圧「女性登用」と「アクティビスト」

 昨年の株主総会の信任率は「50・59%」という薄氷の差だったキヤノンのトップ御手洗冨士夫だが、 今年は外圧ゴリ押しの「女性登用」で余裕の再選となった。しかし、安心していてよいものか―。

第2号議案 御手洗 冨士夫 賛成率(%)90・86 可決」

 日本を代表する大手精密機器メーカーのキヤノンが3月29日、関東財務局長に提出した臨時報告書に記された株主総会の決議事項の1項目は前年に続き経済界に衝撃をもたらした。それは上場企業が人的資本を巡る対応を誤れば、株主の力で経営者を放逐する可能性を改めて示したからだ。

 最初の衝撃である「御手洗ショック」は2023年3月末に起きた。キヤノンの中興の祖と呼ばれ、カメラなどの光学機器から複写機やプリンターなどの事務機器にとどまらず、医療機器や半導体製造装置まで収益性の高い事業転換を主導してきた会長の御手洗冨士夫(88)は、株主総会の取締役選任議案で賛成率が50・59%にとどまった。

 会社法341条は、取締役(役員)の選任、解任の株主総会の決議は、出席した株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、議決権の過半数をもって行わなければならないと定めている。つまり、会長の御手洗はあわや取締役から外される寸前だった。そのうえ、純利益など経営成果ではなく、女性取締役が1人もいない人的資本を物差しに御手洗の選任反対意見を増やしていた。議決権行使助言会社や投資ファンドが「女性取締役ゼロ企業の経営者の再任に反対」の方針を示していたからだ。

 こうした状況を踏まえ、キヤノンは今年の株主総会で、前消費者庁長官の伊藤明子を含む取締役10名を選任する第2号議案を提出した。キヤノン初の女性取締役候補となった伊藤のほかは、御手洗を含めて全員男性だった。

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