ZAITEN2026年6月号

ソフトバンク「孫一族の野望」

【特集1】虚構の「クールジャパン機構」経営危機に〝孫正義の娘〟

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ソフトバンク「孫一族の野望」

広がる経産省への〝嘲笑〟

2026年3月期の累積損失を426億円と見込み、存亡の危機に立たされている 経産省所管の官民ファンド「クールジャパン機構」。多額の国民負担が生じるのは必至の情勢だ。

「経済産業省の武士の商法が失敗することは初めから分かっていた」。財務省幹部がこう揶揄するのは、2013年に設立された経産省所管の官民ファンド「クールジャパン機構」(海外需要開拓支援機構=CJ機構)だ。アニメをはじめとしたコンテンツや和食など日本文化の「クールな魅力」を世界に売り込むとぶち上げたが、成果を上げられないまま存亡の危機に立たされている。  

 民間企業と組んだアニメ共同配信事業や日本産コンテンツの発信基地をうたったマレーシアの百貨店への出資などの相次ぐ投資の失敗で、累積損失は380億円超に膨張。かねて存在意義を問われてきたが、往生際の悪い経産省は22年から投資対象を素材開発のスタートアップ企業にも広げるなどテコ入れを図ってきた。それが今回裏目に出た。140億円を出資した山形県のバイオ繊維ベンチャー「スパイバー」が経営危機に陥り、CJ機構が持つ株式が全損する見通しとなったのだ。累損が一層膨らむことで、政府が定めた官民ファンドの存廃ルールに抵触するのが必至となっている。  

 一方、スパイバーは金融機関の債権放棄など私的整理を成立させた上で、ソフトバンクグループ(SBG)会長兼社長である孫正義の長女、川名麻耶の新会社に事業を50億円で譲渡、再建を目指すことになった。霞が関や市場では、「経産省の出鱈目ファンドが孫の娘から引導を渡された」と嘲笑する声が広がっている。

「孫の長女」の真の狙い

「日本のユニコーン(企業価値が10億ドル以上の未上場企業)として名高い企業との触れ込みだったのに、これほど急速に経営が悪化するとは......」  

 経産省でCJ機構を所管する商務情報政策局の幹部はスパイバーへの投資失敗をこう悔しがる。CJ機構による出資は当初30億円だったが、21年秋に110億円を追加出資するほど「有望企業」と見ていたからだ。

......続きはZAITEN6月号で。


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