2021年02月号

菅政権、経団連が“三顧の礼”

経団連「DeNA南場智子」は"高嶺の花"

カテゴリ:企業・経済

 財界総本山のブランドや品格は、もはや地に堕ちた―。2020年の師走、経団連の副会長や審議会副議長の間で、自暴自棄に近い怒りの声が飛び交った。

 発火点になったのは、経団連が10月8日に公表した政府への提言「ポストコロナを展望した少子化対策の推進に向けて」だ。最後の項目で「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除された後も、婚活アプリを使ってから対面に移行する新たな出会い方が生まれている」と指摘し、こう触れた。

「場所を問わない出会いの機会が増えることは、距離をまたいだ出会いが増え、人の流れを変える可能性もある」

 確かに、若年層の結婚や出産の意欲を上向かせたい表れなのだろう。それでも、年配の大企業トップは「いかがわしいオンライン出会い系サービスまで推奨している」(経団連副会長)ような印象を受けたようだ。

 経団連の対政府アピールに異変が起きている。菅義偉政権が発足した9月16日からの1カ月で出した提言は13件。政権が代替わりしたタイミングとはいえ、通常は月2、3件程度なのでピッチが急な印象は否めず、その後もこまめに取りまとめ続けている。20年度の第3次補正予算案で提言をほぼ丸呑みされるなど一定の成果はあったが、内部は「菅首相による経済政策の決定プロセスがはっきりしないため、少なからず焦っている」(経団連幹部)らしい。

......続きは「ZAITEN」2021年2月号で。

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