ZAITEN2022年3月号

「高市早苗には負けてられない」

片山さつきが唱える「令和の大徳政令」

カテゴリ:政治・国際

片山さつき_公式.jpg片山さつき(写真は公式HP)

「このままでは飲食や観光業界は死滅する。借金棒引きをぜひお願いしたい」――。新型コロナウイルス禍が長引く中、自民党金融調査会長を務める参院議員の片山さつきの元には、こんな陳情の声が後を絶たないという。

 政府はコロナ対策として政府系金融機関や民間金融機関による中小企業向け資金繰り支援策を講じてきたが、「無利子無担保」とはいえ、あくまで融資であり、返済義務は免れない。相次ぐコロナ変異株の流行で客離れが常態化する中、過剰債務を抱えた飲食や観光関連企業の焦燥感は強まるばかりだ。今夏の参院選で改選を控える片山はそこに目を付け、「令和の大徳政令」を実現して自らの集票拡大につなげることを目論んでいるようだ。

 実際、金融調査会長の立場を笠に着て「国がもう一度大きな手を打たなければならない」と声高に唱える片山は、コロナ禍で経営不振に陥った中小事業者向け貸出債権を買い取る公的機関の創設をぶち上げ、官邸や金融庁に実現を迫っているという。


 元財務官僚のプライドもかなぐり捨てて、筋悪な政策に邁進する〝猛女〟の視線の先には「参院選で党内最多得票を獲得し、閣僚や党役員レースで大きく先を越された政調会長の高市早苗らライバル女性議員に一矢報いたいとの思いを募らせている」(金融調査会幹部)というから恐れ入る。

年末に首相官邸に押し掛け...

「総理とバッチリお話した。(観光や飲食など)コロナ禍業種の企業の過剰債務は経営責任に帰すべきものではない。我々金融調査会と官邸チームが一緒になって(解消に向けた)スキームをつくる方向になった」

 岸田文雄政権が2022年度予算案の閣議決定に向けた大詰めの作業などで慌ただしかった昨年12月20日午後。官邸に押し掛けた片山は、首相の岸田と面会後、記者団にこうまくし立てた。片山は自らが提唱する「令和の大徳政令」実現に向けた公的機関の創設構想に官邸を何とか引っ張り込もうと躍起の体だった。

 構想は、公的機関が税金や財政投融資資金など公的マネーを原資に銀行から貸出債権を一定程度割り引いた価格で買い取り、中小企業の債務負担を軽減するというもの。国が11年の東日本大震災後に被災企業を対象に公的機関による買い取り支援を行った実績をあげて理論武装し、財務省後輩である中島淳一(85年旧大蔵省)が長官を務める金融庁に、買い取り機関の制度設計や銀行界との調整を急ぐように水面下で猛然と圧力をかけ始めているという。
 

......続きはZAITEN2022年3月号で。

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