ZAITEN2026年9月号

情けない「6月利上げ」の舞台裏

高市財政の「尻拭い」迫られる植田日銀

カテゴリ:TOP_sub

情けない「6月利上げ」の舞台裏

 6月の金融政策決定会合で半年ぶりの利上げを決め、政策金利を31年ぶりの高水準となる1%の大台に引き上げた日本銀行。だが、行内には「結局、政府の圧力に屈したのではないか」との疑心暗鬼が燻る。利上げに難色を示してきた首相の高市早苗に矛を収めてもらうため、日銀が国債の買い入れ額を減らす量的引き締め(QT)を一旦打ち止めにすると約束したからだ。

 総裁の植田和男ら日銀執行部は輸入物価高を助長している円安進行に歯止めをかける狙いもあり、金融引き締め路線を継続する方針だが、高市政権が今後も利上げを認める条件として「お土産」を求めてくるのは必至だろう。食品にかかる消費税の減税や危機管理・成長投資、防衛費の大幅増額など歳出拡大路線を突き進む高市「放漫」財政の尻拭いを迫られる懸念も出ている。

「官邸との間でギリギリのバーター交渉が成立した」  日銀有力OBは、6月利上げの舞台裏をこう解説する。中東情勢の混乱に伴う原油高と円安の影響でインフレ懸念が高まる中、経済の実態に比べて低すぎる政策金利を引き上げるのは当然の措置のはずだ。だが、「金融緩和の縮小がサナエノミクスの成長路線の足を引っ張る」と警戒する高市は、日銀の追加利上げに簡単に首を縦に振らなかった。

利上げの秘策は「お土産」付きプラン

 一方、総裁の植田ら日銀執行部はこれ以上利上げを先送りできない切羽詰まった状況に追い込まれていた。

......続きはZAITEN9月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

国際卓越研究大・東北大への「低配分」と「出資負担」

JR東日本「品川再開発」は〝絵に描いた餅〟

三菱UFJ「得意絶頂」でも〝高転びの足音〟

三井住友信託銀行が強行する「過酷リストラ」

IHI・三菱重工がうなされる「原子力船」失敗の悪夢

高市財政の「暴走」で米国の〝植民地化〟

【特集】客室乗務員の「質とモラルの低下」はなぜ止まらない

【特集】鳥取三津子社長に現役機長2名が「辞職勧告」

東京電力社員と家電メーカーの〝不適切な関係〟

西武HD「回転型ビジネス」の終焉