ZAITEN2024年01月号

scopeZ

エースコック「持続可能性」をはき違えた新商品

カテゴリ:企業・経済

インスタントラーメンの製造販売メーカーであるエースコック(大阪府吹田市)。〈Cook happiness おいしい しあわせ つくりたい〉を企業スローガンに掲げる同社が、10月16日、食品ロス削減に貢献できる商品として「もったいないをおいしいに 陸奥の鯖だし魚介醤油ラーメン/陸奥の鯖だし濃コク味噌ラーメン」の発売を発表した。  

 同社のプレスリリースによれば、青森県八戸港で水揚げされた食用として利用されにくい魚体の小さい未利用鯖をエキスとしてスープに活用した製品としている。また、開発背景として、サステナブルな社会の実現を目指したSDGs(持続可能な開発目標)の観点も掲げている。  

 本製品で使用されたと見られる未利用魚とは、魚体サイズが小さく、本来の食用利用がされにくいため市場流通しにくい値段の付かないような魚を指す。  

 同社の説明によれば、総水揚げ量の約3割以上が未利用魚に当たるとしており、貴重な水産資源の損失であると指摘する。つまり、本製品は本来水産資源の損失であった未利用魚を活用した製品であるから、食品ロス削減に貢献し、水産資源の持続可能性にもつながるというわけである。  

 

......続きはZAITEN1月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

メディパルHD「共和薬品買収」で業界再編加速

ゆうちょ銀行「老害・池田退任」でも前途多難

LINEヤフー「総務省カンカン」で解体危機

三菱重工「MSJさえ造れない」「H3」成功もロケット市場で惨敗必至

エネオス「脱・日石支配」偽装の新経営体制

【特集】JR東日本を蝕む「喜勢リスク」と〝2人の老害〟

【特集】JR東日本を蝕む「喜勢リスク」と〝2人の老害〟

【特集】大林組「大林剛郎会長」と〝2人の女性〟

三井住友信託「CBJ問題」で旧住信支配の終焉

レゾナックHD髙橋秀仁社長の横暴に人心乖離