ZAITEN2024年11月号

【対談】佐高信の賛否両論

佐高信 vs. 西谷文和「維新は失敗必至の万博を推し進める〝半グレ集団〟」

カテゴリ:インタビュー

にしたに・ふみかず―1960年生まれ。大阪市立大学経済学部卒業。吹田市役所勤務を経て、フリージャーナリスト。著書に『ウクライナとアフガニスタン』(日本機関紙出版センター)、『万博崩壊』(せせらぎ出版)など。

佐高:維新ウォッチャーの西谷さんが今回のゲストですが、維新はいろいろと問題を起こしてくれますよね。

西谷:特にパワハラやセクハラが多いですが、兵庫県の斎藤元彦知事の問題が象徴的です。  斎藤は自分のテレビでの映り方を非常に気にするので、必ず自分の控室で着替え、さらに手鏡を持ち歩いています。兵庫県庁には彼のための手鏡係がいるそうです。知事に「手鏡です」と差し出す。

佐高:すごいナルシストですね。

西谷:ナルシストですし、身の回りの世話をされないと怒る。これは有名な話になりましたが、慌てている時にエレベーターが閉まって、行ってしまった時に職員に対して「エレベーターのボタンぐらい押せへんのか」と言って怒った。このことから「エレベーターのボタン押し係」ができました。斎藤は「県政を前に進めるから辞めない」と言っていますが、斎藤がいるから前へ進まないのではと思います。

佐高:Xで「大阪府知事の吉村洋文、都知事選に立った石丸伸二、そして往生際の悪い兵庫県知事の斎藤元彦、この3人をまとめて吉丸元彦と名付けたい」とポストしました。最近の維新の特徴を表す3人ですね。

西谷:斎藤は一見すると爽やかな雰囲気ですが、話を聞くとペラペラで中身がない。

佐高:専制君主のような振る舞いを見ていると、職員を奴隷と思っているのではないかとさえ思ってしまいます。

西谷:大阪には職員基本条例という条例があり、上司の同じ命令を3回従わないと懲戒になります。  例えば、大阪府立高校の先生が、主義主張から「君が代」斉唱の時に3回立たなかったら懲戒処分です。

佐高:それはいつできたのですか?

西谷:橋下徹が知事の時です。橋下は、職員基本条例と教育基本条例の2つを決めました。「政治家として自分が選ばれているのだから、知事になったから公務員は命令に従え」という発想で作った条例です。  斎藤は、大阪府時代に橋下、吉村、松井一郎のやり方を近くで見ているので、同じように振舞っているのではないかと思います。

......続きはZAITEN11月号で。

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