ZAITEN2024年12月号

労働基準監督署から是正勧告

東京メトロ「利用者への案内押し付けの裏で賃金未払い」

カテゴリ:クレーム・広報

 2024年8月、東京メトロを運営する東京地下鉄に、社員の「休憩時間」が実際には「労働時間」にあたるとして、労働基準監督署から是正勧告が出された。  

 同社は、保守管理の部署が泊まりがけの勤務をする際の休憩時間に、信号設備やカメラ等の故障対応などの労働をさせていた。このことから、休憩時間も労働から離れることが保障されているとは認められず、労働時間にあたると判断、勧告が出されたのだ。  労基署からの是正勧告を受け、約1800人の従業員に対し、過去3年間にさかのぼり、最大で86億円の割増賃金を支払うほか、今後は休憩時間をずらすなどの対応を行うとしている。  

 そんな渦中の東京メトロのポスターについて、読者から問題視するメールが届いた。

〈東京メトロの駅で見かけたポスターに違和感を覚えました。  

 ポスターには「やさしい声かけとサポートを」「困っている人がいたら、サポートをお願いします」とあり、さも利用者同士で案内するのがマナーと言っているようですが、利用者を案内するのは本来、駅員の仕事のはずです。自分たちの職務怠慢をもっともらしい言い訳で正当化しているように感じました。また、利用者同士のトラブルに発展する可能性もあるので、問題があるポスターだと思います〉(読者からのメール)

 編集部でも読者が指摘する〝やさしい声かけ〟を推奨するポスターを確認した。  これは東京メトロが毎年テーマを変えて掲出しているマナーポスターで、24年は「みんなで みんなに いいマナー!」をテーマとしている。  

 読者が問題視するポスターでは、スーツを着たサラリーマン風の男性が、外国人と思しき家族に路線図を指さして案内している。家族はスーツケースなど大荷物であることから旅行中と思われるが、通勤途中の忙しい時に、しかも外国語で案内するのは、相当な負担を利用者に強いているようにも思える。  

 また、読者が指摘するように、慌ただしい駅構内では利用者同士のトラブルも誘発しかねない。

......続きはZAITEN12月号で。

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