ZAITEN2025年02月号

人事部からハラスメントなどの疑いを指摘され、厳重注意

武田薬品「リストラ担当幹部」退職勧告で深刻泥沼化

カテゴリ:TOP_sub

 本誌2024年10月号・12月号で詳報した武田薬品の大規模リストラだが、国内地方営業所の内勤部門であるコマーシャルエクセレンス部で〝首切り〟の陣頭指揮を執っていた幹部Xが、逆に退職に追い込まれたとの情報が舞い込んできた。

「やりすぎて退職勧告が行われたのです。事実上の解雇でした」

 ある武田関係者はこう打ち明ける。リストラの旗振り役だという同部トップである部長のMの意向に応えるため、Xは圧迫面接に励んだ結果、「人事部からハラスメントなどの疑いを指摘され、厳重注意を受けたのです」(前出関係者)と明かす。

 改めて武田が進めている大規模リストラの概要を振り返りたい。  

 目下、武田がリストラのターゲットにしているのが国内事業部門だ。日本発の製薬会社である武田だが、グローバル化によって成長することを選択したため、社内で国内事業の地位が著しく低下している。24年3月期決算では、国内市場の売上比率は1割前後にまで落ち込んでいる。「25年3月期は1割を切る可能性もあります」(専門誌記者)。主力製品の特許が切れて安価なジェネリック医薬品(後発薬)にシェアを奪われている反面、それに代わる次を担う製品が見当たらないのが理由だ。
 こうしたなかで決められたのが、国内事業を対象とした大規模なリストラだ。

......続きはZAITEN2月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

IT上場「SHIFT」関連会社の文化財所有に懸念

佐高 信 vs. 古谷経衡「参政党の起源は〝ネトウヨの落ちこぼれ〟」

日本製鉄〝鬼っ子〟USスチールの「深刻な危機」

令和の「信用金庫・信用組合クライシス」

東京電力 経産省が完全国有化目指すも「資金繰り破綻」寸前

【特集2】大東建託の火災保険「押し売り商法」

【特集1】「洋上風力開発破綻」で始まる〝撤退ドミノ〟

【特集1】中西社長に問われる〝責任問題〟追及の大合唱

「裏金自民党」と「カルト参政党」共闘の悪夢 哲学者 適菜 収

佐高 信 vs. 松元ヒロ「テレビで会えない芸人が見た〝モノ言えぬ社会〟の素顔」