ZAITEN2025年10月号

特殊詐欺での犯罪は「割」に合うのか

オープンハウス元社員が裁判で「不可解な動機」を証言

カテゴリ:事件・社会

 特殊詐欺グループ内での役割や、オープンハウス先輩社員Hとの関係について、弁護人が被告人Kに尋ねる。

―(弁護人)犯行の役割は受け子(高齢者宅を訪問してキャッシュカードなどを騙し取る役)と出し子(騙し取ったカードを使って金を引き出す役)だけか。
K はい。

―掛け子(高齢者に電話をかけて騙す役)や金銭受け渡しの仲介役をしたことはあるか。
K 一度もないです。

―すべて指示役からの指示か。
K はい。

―指示はどのような方法?
K 携帯電話をつなぎっぱなしにしたり、メッセージ(アプリ)で逐一やり方が送られてきました。

―犯行について、あなたから提案したことはあるか。
K ありません。

―シグナルなどのアプリのダウンロードは指示役の指示か。
K はい。

―犯行のときに電話を切らないとか出金方法も指示役の指示か。
K そうです。

―(同僚で共犯者の)Hとの隠語はあなたの指示?
K いえ。

―複数の犯行グループ(後述)にまたがっているが、相互間で関係があるか、知っているか。
K 特に知らない。

―指示役に聞いたことはあるか。
K ありません。

―聞かなかった理由は?
K 指示されるだけの立場だったので、かかわる必要がないと思ったから。

―いずれの犯行グループとも必ずHを介して連絡をした?
K はい。 

......続きはZAITEN10月号で。

購読のお申し込みはこちら 情報のご提供はこちら
関連記事

【特集2】再開発で跋扈する「準備組合」の実態

【特集2】新型「地上げ2・0」三菱地所「悪質地上げ」の強引手口

【特集1】〈緊急アンケート〉 大手PR会社&コンサルの「違法コピー疑惑」

【特集1】無断コピーは犯罪です!! 内外切抜通信社「著作権寄生」の実態が露見

ネオ・コーポレーションが繰り返す「嫌がらせ営業」

オープンハウス「元社員実刑」でも取材拒否の倫理観

財務省・厚労省が目論む「非人道的」医療費削減

昭和HDを牛耳る「いわくつきファンド」の子会社搾取

電通フィリピン支社長の「あぶない副業」

東海大学医学部「労基署から是正勧告」と「刑事告発」